西島秀俊、岡田将生を「バッド・ボーイ」と評したアカデミー賞受賞監督を暴露!

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西島秀俊、岡田将生を「バッド・ボーイ」と評したアカデミー賞受賞監督を暴露!

第94回アカデミー賞国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』(公開中)の凱旋舞台挨拶イベントが4日、TOHOシネマズ 日比谷にて開催され、西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか、濱口竜介監督がオスカー像とともに登壇した。

【写真を見る】『ドライブ・マイ・カー』の現場に「できることなら戻りたい」と語った西島秀俊
【写真を見る】『ドライブ・マイ・カー』の現場に「できることなら戻りたい」と語った西島秀俊

受賞の瞬間は「なにが起きたか分からなかった」と振り返った濱口監督は西島、岡田らと抱き合うことでなんとか気持ちを落ち着け、壇上に向かったと明かす。スピーチはできるだけ短くしたいと思っていたとしながらも「僕の“THANK YOU”というタイミングが良くなかったのか、(考えていたスピーチよりも短い)冒頭部分で終わってしまいました」と苦笑い。しかし、授賞式への参加が叶わなかった三浦への感謝を伝えられたことには「満足しています」と満面の笑みを浮かべた。

岡田は『コーダ あいのうた』に出演のトロイ・コッツァーのファンだという
岡田は『コーダ あいのうた』に出演のトロイ・コッツァーのファンだという

スピーチで濱口監督が自分の名前を言っているのを聞くだけで「うるっとしちゃいました」という岡田は、出演した作品がオスカー像を獲得したこと、さらに現在全国ロングランヒット中という状況におどろきつつも「とてもありがたいこと」と感謝を伝えていた。濱口監督、西島、岡田らが抱き合う様子を後ろで見ていたという霧島は「私も思いっきりバンザイしたかったのですが…。なんだかその場でぴょんぴょん飛び跳ねちゃいました(笑)」とうれしさをジャンプで表現したことを明かしていた。

授賞式に参加できなかった三浦は「中継で観ていました。家族が自分の出演する番組を観ている時の気分は、こんな感じかな?」と、当時の心境を語り「(現地に行けなかったのは残念だが)これはこれで貴重な体験でした」とよろこびを表現した。


オスカー像と濱口監督
オスカー像と濱口監督

たくさんの映画人と記念写真を撮った濱口監督は、スティーヴン・スピルバーグ監督を見かけたとき「怖気づいてしまいました」と照れ笑い。周囲に背中を押され、話しかけたところ「受賞に値するすばらしい作品」という言葉をもらったという。「記念写真も撮れたし、感想を直接聞くことができて、特別というか、なんとも言えない経験でした」と微笑んだ。

ポール・トーマス・アンダーソン監督から作品を褒めてもらったことに触れた西島は、個人的にはアンソニー・ホプキンスに作品を褒められたことをうれしく思ったと満面の笑顔で語る。すると、ふと思い出したように岡田がアカデミー賞監督賞を受賞したジェーン・カンピオン監督に「バッド・ボーイ!」と言われていたことを暴露。岡田はうなずきながら「(自分の役柄を考えれば)確かに、その通りです」と思ったと明かし、笑いを誘っていた。

また、『コーダ あいのうた』(公開中)に出演したトロイ・コッツァーのファンだという岡田は、日本語と英語、2人の手話通訳を介したため、作品の感想は伝えられたものの、たっぷりと話す時間はなかったそう。「日本語と英語の手話の違いを話す通訳さんのやりとりを見れたのはとても貴重でした」と話していた。

オスカー像を手にニッコリ
オスカー像を手にニッコリ

本作について「時間をかけてゆっくりと伝わっていく映画」と説明した西島。「映画はお客様に観てもらってはじめて完成すると言われています。まさにこの映画は観客のみなさんに観てもらい、育てていただいています。スタッフの一人として感謝しています。とても幸せです」と会場を見渡しながら改めて感謝を伝える場面もあった。イベント終盤にはオスカー像も登場。濱口監督は「オスカー像は思った以上にずっしりと重いです。ポン・ジュノ監督が高く掲げているのを見ていたので、こんなに重いと想像していなかったです。ポン・ジュノ監督は筋力があるんだなと思いました」とお茶目に語ると、会場は大きな拍手と笑顔でいっぱいに。終始、和やかであたたかなムードに包まれたお祝いの舞台挨拶となった。

取材・文/タナカシノブ

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