「ファンタビ」がファンを惹きつける理由とは?イラスト付きで推しポイントを徹底解明!
「ハリー・ポッター」魔法ワールド最新作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』が絶賛公開中だ。ファンの間では「ファンタビ最高傑作」という呼び声も高いようで、公開初日から3日間で68万人以上を動員し、興行収入も10億円超え、初登場No.1で大ヒットを記録している。これまで本シリーズでは、シャイでおっちょこちょいな魔法動物学者ニュートが、黒い魔法使いグリンデルバルドの陰謀を阻止するため、魔法動物や仲間たちと繰り広げる大冒険を描いてきた。今作でニュートは、最も偉大な魔法使いであるダンブルドア先生と共に、魔法界のみならず人間界の支配をもくろむグリンデルバルドとの直接対決に打って出る。
しかし、かつて固い絆で結ばれたグリンデルバルドと“血の誓い”を交わしたダンブルドア先生は、自らグリンデルバルドに相対することはできない。そこで招集したのは、ニュートを中心に魔法使いとマグル(人間)のジェイコブらで構成された寄せ集めの凸凹チーム。5つの魔法のトランクに隠された“秘密の作戦”で史上最悪の黒い魔法使いに立ち向かう。
様々な人間関係が交差しながら、ストーリーは新たな局面に突入。これまで以上に魅力的な魔法や魔法動物も盛りだくさんと、エキサイティングなエンタテインメント作品に仕上がった今作の見どころを、漫画家・イラストレーターの竹内絢香の描き下ろしイラストと共に紹介する。このポイントを抑えれば、今作をより楽しむことができるはずだ。
名優たちが体現する、個性あふれるキャラクターたち
「ファンタスティック・ビースト」シリーズの魅力の一つが、豪華キャストが演じる多彩な登場人物たちだ。主人公ニュートを演じるのは、『博士と彼女のセオリー』(14)で米英アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞など数々の賞に輝いた演技派、エディ・レッドメイン。これまで魔法動物の研究に熱心すぎるがゆえに、魔法動物にしか心を開いておらず、シャイな性格も相まって人間関係はやや希薄だったニュートだが、シリーズを重ねるごとに少しずつほかの人と関わりを持ち、自身も変わっていく。今作ではジェイコブ(ダン・フォグラー)をはじめ、仲間という存在の尊さをかみしめる姿が印象的で、レッドメインならではの繊細な演技が光っている。
そして2枚目な青年時代を経て、ダンディな魅力に磨きのかかるジュード・ロウが演じるのが、ニュートの恩師であり、「ハリー・ポッター」シリーズでは、ホグワーツ魔法魔術学校の校長先生として登場していたアルバス・ダンブルドアだ。偉大な魔法使いであることは多くの人の知るところだが、私生活や出自については謎に包まれており、そのミステリアスな魅力に惹かれた人もいたはず。ロウ演じる若かりしころのダンブルドア先生は、「ハリー・ポッター」シリーズ同様、煙に巻くような曲者っぷりを披露する一方で、若さゆえの危うさ、いい意味での人間臭さも持ちあわせている。今作では、これまで人間離れした存在だったダンブルドア先生を身近に感じ、よりいっそう魅力的に映るのではないだろうか。
ダンブルドア先生の宿敵グリンデルバルドは、インディーズからハリウッドの超大作まで引っ張りダコの“北欧の至宝”マッツ・ミケルセンが演じる。未来が視える能力に加え、カリスマ性を持ち、話術で次々と民衆の心をつかんでいくグリンデルバルド。危険な思想とわかっていながらも、ミケルセンの持ち味である唯一無二の存在感も相まって、物語が進むにつれ、観客はどんどんその世界に引き込まれてしまう。
また、グリンデルバルドに自身の出自を明かされ、大きく心を乱されるクリーデンスを『少年は残酷な弓を射る』(11)で強烈なインパクトを残したエズラ・ミラーが演じている。強大な力を持つがゆえ孤独に生き、“家族”という存在を追い求め続けてきた彼がダンブルドア先生に戦いを挑む姿には、心を打たれる人も多いだろう。
ひと口には語り切れない背景を抱えている今作の登場人物たち。そんな彼らが、これまでにない波乱のストーリーを展開していく。