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阿部寛、『とんび』舞台挨拶で「頑張ってこいよ!」と新大学生に熱いエール

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阿部寛、『とんび』舞台挨拶で「頑張ってこいよ!」と新大学生に熱いエール

重松清の同名小説を映画化した『とんび』の初日舞台挨拶が4月8日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、阿部寛北村匠海、杏、安田顕、大島優子、瀬々敬久監督が登壇。阿部が、新生活を始めたという観客にステージから熱いエールを送った。

『とんび』の初日舞台挨拶が開催された
『とんび』の初日舞台挨拶が開催された

『護られなかった者たちへ』(21)の瀬々監督と『宮本から君へ』(19)の脚本家・港岳彦がタッグを組んだ本作。主人公の破天荒ながら愛すべき父のヤス役を阿部、ヤスの息子であるアキラ役を北村が演じ、いつの世も変わらない親子の絆を描く。

会場の男性に向かってエールを送った阿部寛
会場の男性に向かってエールを送った阿部寛

阿部は「岡山で撮影をしていました。岡山、瀬戸内海の穏やかな空気のなかで町の人々の温かい協力もあり、すばらしい雰囲気が映画のなかに刻まれていると思います」、北村は「この時代に届くべき作品だなと心の底から思っています。自分たちの手から離れて『とんび』という作品が羽ばたいてくさみしさもありますが、たくさんの方が観に来てくれて、僕らが現場で感じた温かさを受け取って、映画館を後にしてくれるんだなと思うと、とてもうれしく思っています」と会場を見渡して感無量の面持ち。

また大島から「瀬々さんがツイッターで『こんなに初日に緊張するのは久しぶり』だと言っていた」と暴露された瀬々監督は、「一番緊張している瀬々です」と照れ笑い。「なんでこんなに緊張してるんだろうと、自分でも不思議なぐらい。自分で言うのもなんですが、この映画すごいおもしろいです!」と胸を張ると、阿部は「何本かご一緒していますが、『この映画が本当におもしろい』と言うストレートな瀬々さんは初めて見る。監督にそう言ってもらえることが本当にうれしい。それが自信になっています」と目尻を下げていた。


ポジティブな姿勢を明かした北村匠海
ポジティブな姿勢を明かした北村匠海

公開初日を迎え、観客からは早速「泣けた」という感想が続々と上がっている。泣けたシーンとして、阿部は「アキラが嫁さんを連れてきて、親に認めてもらうシーン」をあげ、「安田さんが思いのほか、僕を殴ったんです。ちょっと油断していたので、目が覚める思いがした。コイツ、このシーン本気なんだと思った」とニヤリ。「申し訳ございませんでした」と切りだした安田は、「10回も叩いてしまいました」と平謝りだった。北村は「映画1本のなかで月日が早く過ぎていくので、感情の波がたくさんある。ずっと泣いていました」と告白していた。

自身の公式ホームページについて言及され、うなだれた阿部寛
自身の公式ホームページについて言及され、うなだれた阿部寛

ステージでは「この春に始めたこと、始めてみたいこと」を聞かれた一同。阿部が「言語など再三チャレンジしている。だいたい三日坊主で終わっている。やりたいこと…?」と悩み始めると、安田が「阿部さんはご自身の公式ホームページを更新されたほうがいいですよ」とシンプルでネット黎明期を思わせるデザインながら、表示されるまでの時間が早いと話題になっている阿部のホームページについて言及。阿部はうなだれながら笑顔をこぼし、「でもあれ、人気だから」と楽しそうに話して周囲の笑いを誘っていた。

また「新しい環境に身を置いた時に、自分の背中を押してくれた言葉」について答えることになると、阿部は「『三兄弟の一番下だから、失敗してもいいからとりあえずやってみろ』という親父の意見で、この世界に入った。親父がたまに言う意見をすごく大事にしてきたなと思う」としみじみ。北村は「これから挑戦しなければいけないという時、役者仲間や友だちとの会話のなかで『初めてというものは、みんな絶対に経験すること。しかも1回しかないことだ』と話したりする。そうすると、なんだめっちゃ楽しいじゃんと思えた。19、20歳の時のことにハッとした。緊張や新生活みたいなことがあると、すごく僕はワクワクします。先日初めて舞台をやりましたが、すごく楽しかった」とポジティブな回答を繰りだしていた。

さらに会場からも“新生活を始めた人”に手を挙げてもらい、阿部からエールを送ってもらうことに。「今年から大学生。一人暮らしを始めて不安」と会場の男性が悩みを明かすと、阿部は「受験生を励ますというのは、あるドラマをやってからよく要求されるんです」と主演したドラマ「ドラゴン桜」の影響を明かしつつ、「一人で大変だと思う。さみしい時は、たくさん食べて。とにかく半年乗り切ればなんとかなるから頑張ってこいよ!」と手を振りながら熱く呼びかけた。男性は「心に響きました。ありがとうございます!」と感謝すると、会場からも大きく拍手が上がっていた。

取材・文/成田おり枝


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