主人公は誰と結ばれる?映画『五等分の花嫁』、五つ子ヒロインの“五人五色”な魅力を徹底解剖!

コラム

主人公は誰と結ばれる?映画『五等分の花嫁』、五つ子ヒロインの“五人五色”な魅力を徹底解剖!

三玖…不器用で控え目だが、素直さは五つ子No.1

控えめだが、好意丸出しな三女、三玖。歴女という一面も(映画『五等分の花嫁』)
控えめだが、好意丸出しな三女、三玖。歴女という一面も(映画『五等分の花嫁』)[c]春場ねぎ・講談社/映画「五等分の花嫁」製作委員会

五つ子の三女、三玖は、セミロングにヘッドフォンというスタイルが特徴的。もとより口数が少なく大人しい性格で表情があまり変わらないため、ミステリアスな雰囲気を醸しだしている。しかし、信頼した相手には非常に素直な性格である。1期2話「屋上の告白」では姉妹にすら隠していた歴女の一面が風太郎にバレてしまうのだが、一切バカにせず向き合ってくれる風太郎を四葉の次に信頼する。表情を崩さない三玖が図書室で風太郎に対し「責任、取ってよね」と微笑みかけるシーンは、本作の名シーンの一つであるだろう。

序盤から風太郎に対して好意を示すが、右目が隠れるような長めの前髪という見た目からもわかるように少々奥手で、アプローチが空回りする場面が多々ある。あまり関係は進展しないものの、二乃の風太郎に対する意地悪を静止し味方になってくれる三玖の優しさは、風太郎の陰なる支えになっていたのではないだろうか。

不器用でなかなか自信がつかない三玖。しかし、そんな純粋に風太郎を想う姿にときめかざるを得ない(「五等分の花嫁∬」)
不器用でなかなか自信がつかない三玖。しかし、そんな純粋に風太郎を想う姿にときめかざるを得ない(「五等分の花嫁∬」)[c]春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

また、アプローチの不器用さと比例するように手先もあまり器用ではなく料理下手だ。ところが、2期6話「最後の試験」では不器用ながらも風太郎へバレンタインチョコを手づくり。失敗を繰り返しながらもめげずに努力する姿からは、風太郎への想いの強さが伺える。

四葉…明るい元気っ子だが、実は一番の気遣い屋

四女の四葉は、おてんばそうで実は誰よりも空気を読む性格。それが裏目に出ることも(映画『五等分の花嫁』)
四女の四葉は、おてんばそうで実は誰よりも空気を読む性格。それが裏目に出ることも(映画『五等分の花嫁』)[c]春場ねぎ・講談社/映画「五等分の花嫁」製作委員会

ボブカットにうさ耳のようなカチューシャがトレードマークの四女、四葉。典型的な明るい元気っ子で、常に笑顔を絶やさない。五つ子のなかでは特に壊滅的に勉強ができないが、運動神経抜群でいろんな部活から助っ人として呼ばれることもしばしば。


ほかの姉妹と異なり、最初から風太郎を気遣い、非協力的な姉妹たちを促す。1期4話「今日はお休み」でも風太郎の妹らいは(声:高森奈津美)の面倒を積極的に見るなど、常に風太郎の味方だった。四葉の行動に対し1期8話「始まりの写真」では、風太郎が礼を言う場面も。風太郎を助けていた理由について「好きだから」と真剣な顔で告げる四葉。すぐに「嘘」といたずらっぽく笑う四葉だが、風太郎は珍しく混乱している様子だった。

風太郎の初恋の相手“零奈”だったことが明かされている四葉。彼女との行方も気になるところ!(「五等分の花嫁∬」)
風太郎の初恋の相手“零奈”だったことが明かされている四葉。彼女との行方も気になるところ!(「五等分の花嫁∬」)[c]春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

また、四葉は一花以上に一歩引いてしまう側面がある。人の役に立ちたいという非常にお人好しな性格で、風太郎からも姉妹からも悩み相談を受ける。2期10話「五羽鶴の恩返し」では修学旅行で風太郎とまわりたいと言う姉妹たちを気遣い、「自分を除いた五人で同じ班になればいい」と言う場面も。徹底的に風太郎争奪戦から避け続けるが、実は四葉、2期12話「シスターズウォー 後半戦」では風太郎の初恋の女の子であると発覚。劇場版では風太郎とどのように関係が変わっていくのか注目したい。

五月…真面目で努力家、正統派ヒロイン

お嬢様チックな佇まいの末っ子、五月。だが、結構ドジっ子なところも(映画『五等分の花嫁』)
お嬢様チックな佇まいの末っ子、五月。だが、結構ドジっ子なところも(映画『五等分の花嫁』)[c]春場ねぎ・講談社/映画「五等分の花嫁」製作委員会

クセっ気のあるロングへアとアホ毛、星型のヘアピンが特徴的な末っ子、五月は、風太郎のクラスの転入生だ。1期1話「五等分の花嫁」では冒頭に風太郎と出会うものの、折り合いが悪く言い争ってしまう。ところが、OPのアニメーションも中心ポジションに五月。前述した話数で風太郎の家族と会うのも、風太郎の自宅に足を運ぶのも五月。1期4話「今日はお休み」で、最初に風太郎と(らいはと)お出かけをしたのも五月。と、いかにもヒロイン的なポジションだ。

風太郎へ突っかかるツンデレ的な側面もあるが、真面目で努力家な性格ゆえに勉強へは積極的に取り組む姿も。1期12話「結びの伝説2000日目」では困っている五月をフォローする風太郎の良心に触れることで少しずつ心を開き、いままで強がっていた風太郎に対して弱さを見せる。

たびたび“零奈”に変装し風太郎に接触していた五月。あまり風太郎への想いは語っていないが、本心は…?(「五等分の花嫁∬」)
たびたび“零奈”に変装し風太郎に接触していた五月。あまり風太郎への想いは語っていないが、本心は…?(「五等分の花嫁∬」)[c]春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

五つ子のなかでは上品な口調や仕草なためしっかり者の印象を受けるが、大食漢だったり抜けていたりするギャップもある。2期8話「スクランブルエッグ」では、風太郎が姉妹の悩みを解消しようと決心した際、その決断を喜び風太郎のいる温泉に入ってくる。そんな五月にドギマギさせられる風太郎の様子が描かれた。とはいえ、テレビシリーズでは特段、風太郎に対してアピールする様子は描かれていない。劇場版でほかの姉妹同様にアピールしていくのか、楽しみにしたいところだ。

そして、風太郎はどのヒロインを選ぶのか

はたして、五つ子のなかで“花嫁”となるのは誰なのか?(映画『五等分の花嫁』)
はたして、五つ子のなかで“花嫁”となるのは誰なのか?(映画『五等分の花嫁』)[c]春場ねぎ・講談社/映画「五等分の花嫁」製作委員会

劇場版では高校3年生へ進級し、卒業に向けてそれぞれが将来を見据えていく。そして、風太郎への恋心を自覚した五つ子と、人として彼女たちに惹かれていく風太郎の恋模様が描かれていく。風太郎は五つ子それぞれに対し、どのような答えを出していくのか。そして、風太郎は誰を“花嫁”に選んでいたのか。風太郎と五つ子たちの恋の行方を劇場で見届けよう。

文/阿部裕華

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