韓国最大の“ジャンル映画の祭典”が華やかに開催。『コンジアム』監督の新作、ソル・ギョング特集まで!
世界中から選りすぐりのジャンル映画が集結するプチョン国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)が、7月7日から17日まで開催されている。3年ぶりに現地開催となった今年はファン待望のレッドカーペットも行われ、より華やかなものとなった。
ホラー映画の新鋭が放つ最新作、話題沸騰でチケットが完売
今年の上映作品では、7月17日にワールドプレミア上映されるクロージング作品『ニューノーマル』に注目が集まっている。本作は、POV式の新感覚ホラー『コンジアム』(18)で韓国だけでなく日本の観客も震え上がらせたチョン・ボムシク監督の新作。パンデミックがもたらした孤独な世界において、寂しさを募らせた人々が互いに触れあうことで起きる、恐ろしくもユーモアを感じさせる群像劇だ。青龍映画賞で編集賞を受賞した経験を持つチョン・ボムシク監督がまたもや手腕を発揮し、鋭敏なセンスあふれるビジュアルとサウンドで目の肥えたジャンル映画ファンを虜にする。
多彩な俳優陣の出演も話題だ。日本の韓流ブームの立役者でもあり、息の長い人気を誇るチェ・ジウ、『長沙里9.15』(19)でも印象的な姿を見せたエンターテイナーのSHINeeのミンホ、「イカゲーム」と「今、私たちの学校は...」などの演技で鮮烈な印象を残してきた新人俳優イ・ユミ、“国民の弟”として親しまれるチョン・ドンウォン、本作の撮影では先輩俳優たちから絶賛を浴びたという新人俳優ハ・ダインなど、マルチな才能を持つ俳優たちによる演技のアンサンブルにも期待が高まっている。混雑を予想した映画祭は、今回初めて2館での拡大上映を決定。それでもチケットは予約開始直前からアクセスが殺到し、開始1分で全席が完売した。
レッドカーペットには、SHINeeのミンホ、チョン・ドンウォン、ハ・ダインが登場。スーツでスマートにキメたミンホとチョン・ドンウォンと、白のスーツとチョーカーでマニッシュな魅力を振りまいたハ・ダインが、詰めかけた観客の視線を集めた。
また「進化と拡張の元年」を掲げた今年は映画祭のさらなる飛躍を目指し、映画・ドラマシリーズなどの垣根を越えて新たな映像作品を定義するためにシリーズものを上映するプログラム「コリアンファンタスティック:シリーズキラー」部門も開設した。「全体観覧可+:ショートバスター」部門では、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)など、“ジャンルもの”の成功者とも言えるヨン・サンホ監督が脚本を手がけ、ク・ギョファンが考古学者を演じ好評を博したスリラードラマ「怪異」が、TVINGで放送された6話を1作品にして上映する。