IMAXで映画館が“ライブ会場”に!『ONE PIECE FILM RED』は迫力満点の“IMAX推し”
キャラクターが入り乱れる、緩急自在のバトルシーンにIMAXで没入
映画の見どころの一つであるバトルシーンには、麦わらの一味だけでなく、「最悪の世代」の1人で“死の外科医”の異名を持つトラファルガー・ロー、ルフィのことを尊敬し「ルフィ先輩」と呼ぶバルトクラブ海賊団船長のバルトロメオ、さらに、海軍に身を置きながらルフィを慕うコビー、サイファーポールのブルーノやカリファ、ビッグマム海賊団のシャーロット・カタクリとブリュレの兄妹など、これまでに登場してきたキャラクターたちが次々と登場し、多彩な能力やそれを駆使した大技を披露。それぞれの能力や技を表現したエフェクトを大画面と大音響で楽しむことができるのも、IMAXならではだろう。
こうしたバトルシーンをはじめ、これまでのシリーズにないほどに緩急自在な演出をしたのは、「コードギアス」シリーズや「バック・アロウ」といったバトルものを手掛けてきた名監督の谷口悟朗だ。前述したような畳みかける展開のもののほかにも、「プラネテス」や「ジャングル大帝」などヒューマニズムあふれるアドベンチャー作品も得意とし、近年では「revisionsリヴィジョンズ」や「スケートリーディング☆スターズ」など、現実の延長線上にある世界観の作品も手掛けている。
そんな谷口が「ONE PIECE」の監督を務めるのは、監督デビュー作でもある1998年の「ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック」以来で、およそ24年ぶりのこと。今回の起用については、尾田をはじめとしたスタッフの「新たな挑戦がしたい」という思いに応えたものだと語っている。実際に、バトルシーンの表現やウタの歌唱シーンの演出は、これまでの「ONE PIECE」のテイストを踏襲しながらも、それを越えた斬新なものに仕上がっている。ファンにとってもうれしい新たな表現や演出が随所に光っているので、演出面にも注目だ。
IMAXという新たなフィールドに飛び込み、これまでとはひと味違う満足感を届けてくれる『ONE PIECE FILM RED』。生き生きと躍動するルフィたちのアクション、そしてウタが魅せてくれる極上のライブを、巨大スクリーンと映像美、高精度なサウンドが没入感をもたらすIMAXシアターで、是非堪能してほしい!
文/榑林史章