『プレデター:ザ・プレイ』制作陣&キャストらが語る、“歴史”と向き合う熱意
アーノルド・シュワルツェネッガーが主演を務めた『プレデター』(87)を皮切りに、クロスオーバー作品を含めて6作品が展開してきた「プレデター」シリーズ。その最新作にして、人類とプレデターとの“最初の戦い”が描かれる『プレデター:ザ・プレイ』が、いよいよ本日よりディズニープラス「スター」にて配信スタートした。
このたび本作でメガホンをとったダン・トラクテンバーグ監督とプロデューサーのジェーン・マイヤーズ、そして主人公のナル役を演じたアンバー・ミッドサンダーと、若きコマンチ族の戦士タアベ役を演じた新人のダコタ・ビーヴァーズ。4人が本作に込めた想いや、作品の舞台裏を語り合うインタビューが到着した。
物語の舞台は300年前のアメリカ。グレート・プレーンズを放浪する伝説的ハンターと共に育ち、自身も高い戦闘技術を携えた戦士であるコマンチ族の女性ナルに、目に見えない危機が迫る。音もなく忍び寄り、次々と仲間を殺めていく“見えざるなにか”に恐怖を抱きながら、戦士の誇りをかけて戦いに挑むナル。彼女の前に現れたのは、進歩したテクノロジーの武器を有する地球外生命体“プレデター”だった。
「体験しているかのように感じられる映画を作りたい」(トラクテンバーグ監督)
――監督デビュー作となった『10 クローバーフィールド・レーン』(16)以来、実に6年ぶりの長編監督作。本作を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
トラクテンバーグ監督「私がこの映画に取り掛かったのは『10 クローバーフィールド・レーン』が公開された1年後でした。『プレデター』シリーズの最近の映画が公開された後にフォックスとディズニーが合併したことや、いろいろなことがあってここまで遅れることになりました。このアイディアはいくつかのことから生まれています。映画を観ている人が、あたかも自分がそれを体験しているかのように感じられる映画を作りたいと思ったのがきっかけです」
――ダコタはこれが映画デビュー作。これまで演技に挑戦したいという気持ちはあったのでしょうか?
ビーヴァーズ「演技をずっとやってみたかったけれど、自分には無理だろうと思っていました。この業界に知り合いが誰もいないし、どうやって入っていけばいいのかわからなかったからです。それで僕は音楽を演奏し、TJ Maxx(安売りのチェーン店)で働いていました。僕は地に足がついたタイプで、いまでもそうですが、実際に演技をやってみて、とても楽しかった。
僕は音楽を演奏していて、自分の人生を送っていて、ある時映画のオーディションの話が来た。ところがパンデミックが起こり、その映画の企画は止まってしまった。そんな時に『別の映画で小さな役があるから、オーディションを受けてほしい』とメールが来ました。それがこの映画だったのです。なぜ僕が選ばれたのか、いまでもわからないけれど、選んでもらえて本当にうれしかったんです」
――「プレデター」は30年以上の歴史とカルト的人気のあるシリーズ。出演が決まった時、どのように感じましたか?
ビーヴァーズ「とにかく衝撃的でした。実は僕はシリーズの1作目しか観たことがなく、『プレデター』の新作のオーディションだと知っても緊張しないように観るのを避けていました。シリーズを全部観たのは役がもらえてからのことです。『これはかなり強烈だ。頭がぶっ飛ぶ』。そんな感想を抱きました(笑)」
トラクテンバーグ監督「その話が出たついでに、ここでアンバーとダコタに役をオファーされた時の反応を語ってもらえたらよいと思うんだけど、どうでしょう?」
ビーヴァーズ「ダンはFacetimeで連絡をくれて、『血を流す時間はある?』と言っていましたね」
トラクテンバーグ監督「ああ、たぶんそんなことを言いました(笑)」
ビーヴァーズ「それに対して『僕はそれがなにであれ、やる時間がありますよ』と言ったのを覚えています(笑)」
ミッドサンダー「私もダンからFacetimeで連絡をもらった時、たしか『どこかに行かないといけないのに、車も、飛行機も、電車も使えないとしたらどうする?』と言われたと思います。そして私は『ハングライダー』と答えました。そうしたらダンに『エンジンがないとダメだ』と言われました。つまり正しい答えは…」
トラクテンバーグ監督「チョッパーだ。それが正しい答えです」