「007」と並ぶ伝説のスパイ物語や、恐ろしい近未来予想が的中して話題のSF家族ドラマ…映画ファンにこそ観てほしい海外ドラマを語り合う!
「『絶叫パンクス レディパーツ!』はまさに、一気見コース(笑)」(前田)
――そのほかに気になった作品はありますか?
前田「個人的には『絶叫パンクス レディパーツ!』もすごくお勧めしたいです。ロンドンで活動するムスリム女性のパンクバンドの物語というところで、どんな感じなのかな?と想像できないと思いますが、普遍的な青春模様が描かれつつ、ムスリムの若い世代ならではの日常も映しだされています。パンクバンドを結成するということで、音楽的にもまたおもしろくて」
坂田「ジョン・カーニーの『シング・ストリート 未来へのうた』みたいな感じですか?」
前田「ガールズムービー的なノリですけど、男性でもきっとテンションが上がる作品かと。映画『9時から5時まで』の主題歌で大ヒットした楽曲を歌うシーンがあるんですが、それを見たオジサンたちが呆気に取られるシーンも最高に笑えます。今回のラインナップの中では1話30分、全6話ですから、まさに一気見コースです(笑)」
「エンタメ作品だけども、学べる社会派ドラマも多い。でも押しつけがましくもないのが『スターチャンネルEX』の魅力」(坂田)
――今回、お話に挙がった作品のなかで、普段あまり海外ドラマを観ない映画ファンにオススメするなら、どれになるでしょう?
坂田「『スモール・アックス』と『ランドスケーパーズ 秘密の庭』ですかね」
前田「ですね。特に『ランドスケーパーズ 秘密の庭』は英国映画好きなら、絶対にお勧めかと」
坂田「『ハリー・パーマー 国際諜報局』も外せない。ファッションも見もので、スパイとしてリアルな姿というか。いろんな角度から楽しめる。もちろんストーリーもおもしろいし」
前田「『ザ・ツーリスト 俺は誰だ?』も忘れないでほしい!」
坂田「ヘレンを見て欲しいな。ただ、心情的に一番推すべきなのは、『スモール・アックス』かもしれませんね」
前田「そうですね、夏の課題図書ならぬ、課題海外ドラマ『スモール・アックス』を観てほしい。1話でもいいから」
坂田「ですよね、何話からでもいいから」
前田「黒人の物語と言っても、イギリスの黒人の歴史はまた違うということを知る、いいきっかけになりますよね」
坂田「それこそ、この『スモール・アックス』はスターチャンネルの強みというか個性の象徴だと思います。今回、これだけのラインナップに触れて感じたのは、とても真摯な作品選びをされているなということと。このラインナップを観ればわかるけれど、信頼できる」
前田「そうですね。加えていうと、英国好きならやはり見逃せない作品がほかの配信に比べたはら格段に多いと思います。例えば、『2034 今そこにある未来』のロリー・キニアが『007』とはまるで違うイメージであるように、ハリウッド大作や英国映画で見せるのとは違う俳優たちの顔が見られるし、クリエイターも気鋭ぞろい。アメリカのドラマにも話題作や秀作もたくさんありますが、イギリスの作品のほうがエッジが効いているというか、実験的だったり、こんなの観たことない!という作品があるように思うんです。そんな作品をスターチャンネルEXだといくつも観られますよね」
坂田「それに、エンタメ作品であるけれども、学べる社会派ドラマも多く扱っている。でも、押しつけがましくもないというところが魅力ですね」
スパイ作品にアクション、サスペンス、歴史ドラマ、青春ものまで。多種多様な作品がそろい、そのどれもが高品質なものばかりの「スターチャンネルEX」配信の海外ドラマ。映画ファンにおなじみの監督や俳優がかかわる作品も数多くラインナップされているので、「時間がないし、ドラマはちょっと…」と敬遠していた人も、ダマされたと思ってチェックしてみてほしい。きっと“一気見コース”に突入しているはずだ。
取材・文/編集部
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■前田かおり
大学卒業後、週刊誌、月刊誌などの取材ライターを経て、2000年頃から映画、海外、韓国ドラマなどの取材、レビュー、劇場パンフレットを主に執筆。現在、「日経エンタテインメント!」「SCREEN」「ELLE gourmet」「シネマトゥデイ」「映画ナタリー」「DVD&動画配信でーた」などで執筆。好きなジャンルはサスペンス、医療、法廷もの。激渋な英国や北欧系俳優が出ているとイッキ見度が加速。
■坂田正樹
エンタメの舞台裏を学ぶ情報サイト「バックヤード・コム」(2022年4月開設)代表。ライターとしても映画・ドラマ関連のインタビュー、コラム、レビュー、劇場パンフレット制作などを行なっている。主な執筆媒体は、「シネマトゥデイ」「海外ドラマNAVI」「クランクイン!」「SPA!」「DVD&動画配信でーた」等。好きなジャンルは犯罪サスペンス、スリラー、サイコ系ホラー。ドラマなら「ツイン・ピークス」S1(1-16話)がいまなおベスト1。憧れの俳優はブラピ。なれるものならなってみたい。