“双子”の殺し屋を演じた津田健次郎&関智一、自身にコードネームをつけるなら…「声優」と「ちくわ」!?
伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ第2作「マリアビートル」を、ブラッド・ピットを主演に迎えハリウッドが映画化したド派手なアクション超大作『ブレット・トレイン』(公開中)。主人公は、東京発の超高速列車でブリーフケースを奪うという“簡単な”任務を引き受けた、ピット演じるとにかく運の悪い殺し屋レディバグ。しかし、なぜか列車に乗り合わせた腕利きの殺し屋たちに次々とねらわれるはめに。
殺し屋たちのなかで、原作ファンからも特に人気が高く、 “双子”と称されるほど固い絆で結ばれるタンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)とレモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)の日本語吹き替えを、いまを時めく人気声優であり、役者としても活躍する津田健次郎と関智一が担当している。本作の見どころともいえる見事な掛け合いを披露するなど仲良し(?)コンビを演じた2人に、アフレコ裏話やキャラクターの魅力、ハリウッドが描く日本の魅力や殺し屋になったらつけたいコードネームなどを教えてもらった。
「関智さんの声はレモンのもそもそっとした感じがよく出ていて、本当にかわいかったです」(津田)
――幼いころから双子のように育ってきたタンジェリンとレモン。性格はまったく違う2人ですが、それぞれどんなところに魅力を感じましたか?
関「レモンは見た目もキュートで、マイペース。殺し屋を職業にしているけれど、悪そうに見えないし、根はかわいい人なのかなと思いながら演じました。タンジェリンとの掛け合いでは、ちょっと間の抜けた雰囲気とか、テンポを崩すおもしろさを意識しました」
津田「タンジェリンはギャップのあるキャラクターです。紳士的でクールを装っているけれどすぐに怒るし、『きかんしゃトーマス』のシールを持ち歩き、そのキャラクターで人間を分析するレモンには『トーマスの話をするな』と感情をあらわにします。そのギャップがすごくおもしろかったです。かと思えば、急に2人の関係がウェットな展開になったりして…」
関「感動すら覚えるシーンもあったよね。レモンが人を『きかんしゃトーマス』のキャラクターに当てはめる心境はよくわかります。僕もなにかと『ドラゴンボール』に例えますから(笑)。最近は若い世代にもわかりやすくするために『ONE PIECE』で説明することも増えました」
――仲良しコンビらしい掛け合いが見事でしたが、アフレコは別々だったとのこと。相手の出方を想像して演じたりしたのでしょうか?
津田「僕が先に収録したので…」
関「掛け合い相手の声がない状態でアフレコした津田くんは大変だったと思います。僕は津田くんの吹き替えを聞きながらやれたので、とっても楽しかったです!」
津田「アハハハ。ちょっぴりうらやましかったです。試写で初めて関智さんの声を聞きました。関智さんが演じるイメージがあまりないキャラクターだったので、声を聞いて『なるほどな』と感じると同時にとても新鮮でした。レモンのもそもそっとした感じがすごくよく出ていて、本当にかわいかったです。あとは、うまく僕に合わせてもらえてありがたいと思いました(笑)」
関「音響監督がとても細かく録ってくれました。アフレコ中は『結構大変だから早く終わらないかな』と思っていたけれど(笑)、出来上がった映像を観ると、細かく録ってくれたからこそだという印象を持ちました」
津田「本当に丁寧でありがたかったです」