『トップガン マーヴェリック』が公開15週目に北米首位を奪還!『スパイダーマン:NWH』『ジョーズ』が再上映で存在感|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『トップガン マーヴェリック』が公開15週目に北米首位を奪還!『スパイダーマン:NWH』『ジョーズ』が再上映で存在感

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『トップガン マーヴェリック』が公開15週目に北米首位を奪還!『スパイダーマン:NWH』『ジョーズ』が再上映で存在感

一年でもっとも閑散とする連休として知られているレイバーデーの週末。しかし今年は、3日の土曜日に北米3000館以上の劇場で入場料金が3ドルになるという「ナショナル・シネマ・デー」が開催。その日だけで2019年のレイバーデーの週末3日間の動員820万人に迫る810万人を動員し、興行的なインパクトは少なくとも映画館は大盛況となったようだ。

【写真を見る】劇場興行とPVOD配信同時Vで“共存”を実現!『トップガン マーヴェリック』がついに『ブラックパンサー』超え
【写真を見る】劇場興行とPVOD配信同時Vで“共存”を実現!『トップガン マーヴェリック』がついに『ブラックパンサー』超え[c]Everett Collection/AFLO

そんななかで9月2日から4日の北米興収ランキングを制したのは、なんと公開15週目を迎えた『トップガン マーヴェリック』(日本公開中)。『タイタニック』(97)のように公開週から独壇場で1位を獲り続けた作品は別にしても、メジャー大作が15週目で1位を再奪取する例は極めて異例。しかも同作はすでにPVOD配信も始まっており、各サービスのランキングでも1位を独占状態。公開2週目だった6月の第1週以来3か月ぶりに劇場興行でも首位に返り咲いた『トップガン マーヴェリック』は、一気にいくつもの常識を打ち破ったことになる。

3日間の興行収入は前週比127.4%の601万ドルで、祝日の月曜日を含めた4日間では792万ドル。先述の「ナショナル・シネマ・デー」当日の興収がずば抜けて良いことからも、安い入場料金で映画が観られる絶好の機会に大スクリーンで観ておきたいという需要の高さがうかがえる。これで北米累計興収は7億125万ドルに到達し、ついに『ブラックパンサー』(18)を上回り北米歴代5位に浮上。4位の『アバター』(09) との差はかなり大きく、ここが落ち着きどころだろう。

追加シーンを加えて再上映『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は3位発進
追加シーンを加えて再上映『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は3位発進[c]Everett Collection/AFLO

一方、現時点で北米歴代興収3位につけている『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(21)は、およそ11分の追加シーンを加えた『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム/THE MORE FUN STUFF VERSION』(9月9日日本公開)として3935館の大規模で再上映がスタート。

速報では1位になる可能性も示唆されていたが、3日間興収では3位に、4日間興収では『DC がんばれ!スーパーペット』(日本公開中)との接戦に敗れ4位からのスタートに。それでも4日間で650万ドルを加算し、北米累計興収(これはバージョン違いでもオリジナル版に加算される)は8億1163万ドルと、現在北米歴代興収2位の『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)との差をわずかながら縮めることに成功。こちらを超えることよりも、まもなく再上映が控える『アバター』との差を広げておくことが目下の目標だろう。


IMAX3Dでの上映がスタートした『ジョーズ』がベストテン入り
IMAX3Dでの上映がスタートした『ジョーズ』がベストテン入り[c]Everett Collection/AFLO

さらに10位には、スティーヴン・スピルバーグ監督の名作『ジョーズ』(75)がランクイン。約半世紀前の公開当時には世界最高興収を記録した大ヒット作であり、今回はIMAX3Dでの再上映。同作がベストテン入りを果たすのは、2020年のコロナ禍初期のなかで急遽行われた再上映の時以来なので、意外にも2年ぶりのこと。しばらく続きそうな北米映画界の閑散期は、常識破りのロングヒットと2本のリバイバルによって多少救われるかたちとなったわけだ。

文/久保田 和馬

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