阿部サダヲ、『アイ・アム まきもと』の魅力を熱弁!「うちの子が初めて、僕の作品でうるっときて…」
映画『アイ・アム まきもと』(9月30日公開)のサプライズ登壇試写会が20日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催され、本作の主人公である牧本壮を演じる阿部サダヲが登壇した。
阿部が演じる牧本は、小さな市役所の「おみおくり係」を務める、ちょっと迷惑な男という役どころ。牧本というキャラクターについて阿部は「こんなに真っ直ぐな人間を演じたのは初めて」とニッコリ。これまで、宣伝では“迷惑”を強調されてきた牧本だが、実はそれだけではない魅力的なキャラクターであることに触れ「珍しく、またやりたいと思いました」と語り、「シリーズ化できるんじゃないかな?できないか」と、再び演じたい愛すべきキャラクターだったと説明した。
牧本は独自のルールに従いおみおくりをしていくなか、様々な人々と出会い、少し煙たがられながらも彼らの心に変化をもたらしていく。阿部は「僕は人にすぐ合わせるタイプなので、どんどん変わってきましたし、これからも変わっていくと思います」とニヤリ。人と会って変わっていくのが好きだとし「帰り道や来る道でも基本的に迷うのが好き。(こういう場所で)決められた質問に答えない自分、ズレていくのも好きです!」と回答し、MCを困惑させるような発言で笑いを誘っていた。
牧本とは「人が好きなところ」が似ていると話した阿部は、「こういった場所でもこの人はどこから来たんだろう、どうしてその服を来ているんだろう、取材の方は眠いのかな?などといろいろなことが気になってしまいます」と、人が大好きで、興味が止まらないことを明かしていた。
また、先日開催された完成披露試写会では阿部の家族も会場で映画を観たそうで、「うちの子どもが初めて、僕の作品でうるっときたと言ってまして…」と微笑み、「うれしくなって、牧本のモノマネを子どもの前でしてみたのですが『そんなんじゃない。牧本をバカにするな』みたいな雰囲気になりました」としょんぼり。しかし「牧本というキャラクターを愛してくれたことは本当にうれしかったです!」と満面の笑みを浮かべていた。
イベントには、牧本の仕事にちなみ、遺品整理ティックトッカーとして活躍するさとうようへいも登場。元警察官で現在は遺品整理の仕事に携わり、その様子を生配信しているというさとうの経歴に興味津々の阿部。おみおくり係の牧本、松下洸平演じる牧本の迷惑に翻ろうされる刑事、神代亨の両方の立場が理解できるというさとうに対し「ぜひ、一人二役で映画の感想などをTikTokなどで配信してください!」とリクエストする場面もあった。
最後の挨拶で、阿部は「心が豊かになり、あたたまった気持ちになれる映画です。これまで迷惑な男として宣伝されてきましたが、実は、それだけじゃなかったことも、ぜひ広めていただければ!」と呼びかけイベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ