「いい意味で裏切られた」「あまりにせつなくて最後は号泣」…『アイ・アム まきもと』が泣けるって本当?
豪華俳優たちが演じる牧本を取り巻く魅力的なキャラクター
そんな牧本を取り巻くキャラクターを豪華俳優たちが演じており、「全員クセがあって、みんな印象に残っています」(30代・女性)、「それぞれのキャラクターに愛すべき点がある」(40代・女性)と、誰も彼もが魅力的な人物としてスクリーンで存在感を発揮している。
例えば、松下洸平演じる警察官の神代は遺体をなかなか引き取りに来ない牧本に対して、いらだち、きつい言葉を浴びせる厳しい男。しかし次第に牧本の一本気な人柄にほだされ、つい協力してしまう。そんな漫才のような2人の絶妙に掛け合いは多くの人の印象に残ったようで、以下のような言葉が数多く見られた。
「神代さんは、牧本との掛け合いが魅力的でおもしろい」(10代・女性)
「牧本さんの行動に振り回されてついつい怒鳴ってしまうけれども、本当は牧本さんを放っておけなくて手を貸してしまう関係性が微笑ましいなと思いました」(50代・女性)
蕪木の人生を辿っていくうちに出会う人々も、皆人間味あふれるキャラクターばかり。娘の塔子(満島ひかり)は「牧本を唯一笑顔にし、一番大きく変化をもたらした人物。彼を正面から受け入れ、人としてちゃんと知りたいと向き合ってくれた存在」(50代・女性)「牧本さんへの接し方が少しずつ変わっていく演技が見事でした」(40代・女性)といった言葉が示しているように、牧本に戸惑いを覚えながらもその人柄に惹かれていく。
加えて、「お父さんを許せないけど、この世からいなくなったことを知った心のモヤモヤを表現した涙が見事」(40代・女性)、とあるように確執を抱えていた父の人生を牧本から知らされ、徐々に変わりゆく心の機微を捉えた演技はさすが。「ひかりちゃんの泣く演技、心にきました」(20代・女性)などラストに見せる慟哭に心揺さぶられた人も多かった。
また、宮沢りえが演じた蕪木の元恋人みはるは港町で食堂を営む漁師たちのママ的存在。「役が宮沢りえさんにぴったり合っていて、また、コメディっぽい牧本との掛け合いもおもしろく、印象に残りました」(20代・女性)など、牧本とのやりとりにもイラッとしない懐の大きさ、同時に元彼の訃報に複雑な女心を抱くキャラクターを巧みに表現した。
さらに「平光と牧本の掛け合いのシーンはかなりおもしろく、平光が牧本の理解力のなさに笑ってしまうところが特に印象的でした」(20代・女性)という言葉が送られた蕪木の元同僚・平光役の松尾スズキの軽快さ、「目の不自由な方を演じていましたが、その演技力がすばらしく驚きました」(20代・女性)と絶賛された、蕪木の友人、槍田役の國村隼の重みなど、牧本との触れ合いをベテランたちが十人十色の演技で表現し、作品に深みを与えてみせた。