“モルミッション”から“モルカーパーティー”まで、モフッモフな写真大量!「PUI PUI モルカー」の見どころを全話解説
モルモットが車になった“モルカー”が存在する世界を描いたストップモーションアニメ「PUI PUI モルカー」。羊毛フェルトで作られたモルカーたちの質感やコマ撮りならではのトコトコとした動きなど、とにかくかわいらしいこの作品は、人間の愚かさを描いたちょっぴりブラックな物語も相まって、昨年放送されるやいなや大きな話題を集めた。
そんな本作の第2期となる「PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL」が、10月8日(土)よりテレビ東京ほかにて放送スタート。全12話、計30分ほどと見やすい前作の各エピソードをチェックしておきたい。
第1話「渋滞はだれのせい?」
記念すべき第1話は”渋滞”を題材としたエピソード。シリーズの主人公的なモルカーであるポテトが、ドライバーとともに仕事場に向かっていたところ道路が大渋滞。そんな時、ポテトの後ろに病人を乗せた救急モルカーがやって来て一刻を争う事態に。そこでポテトは機転を利かせて、渋滞の突破を試みる。
お尻の匂いを嗅ぎながら一列になって移動する習性を落とし込んだストーリーはモルモットならでは。一方で渋滞を引き起こした人間の愚かさも盛り込まれており、本作のらしさが存分に楽しめる、第1話にふさわしいエピソードだ。
第2話「銀行強盗をつかまえろ!」
シロモというビビリな性格のモルカーが主人公の第2話。ドライバーとともに買い物にやってきたシロモは、路上に駐められていたが、近くの銀行で強盗が発生すると犯人たちに脅され逃走車両にされてしまう。警察のパトモルカーに追われるなか、シロモは勇気を出してある方法でアジトの手がかりを残そうとしていく。
これまた人間の愚かさと対称的にモルカーの健気さが描かれるエピソード。カーチェイスシーンもあり、かわいらしさとは裏腹にしっかりとした迫力やスピード感のあるスリリングな映像で視聴者のド肝を抜いた。
第3話「ネコ救出大作戦」
アビーと呼ばれるモルカーがメインとなる第3話。じりじりと陽の照った暑い夏の日、レストランの駐車場に停車するアビーだったが車内にはドライバーの飼いネコが取り残されており、熱中症から助けるべく奮闘する。
ネズミ科の天敵であるネコの行動にいちいちパニックになりつつも、ネコがぐったりしだすとほっとけない、モルカーの心優しい一面が描かれたこのエピソード。アニメらしい突拍子のない救出方法もユニークだ。
第4話「むしゃむしゃおそうじ」
食いしん坊なモルカー、テディが主役となった第4話。ドライバーがゴミを車からポイ捨てすると、あろうことかテディはゴミをパクリと食べてしまう。次々とゴミを食べるテディの姿を見て調子に乗ったドライバーは、車内のゴミをどんどんと投げ捨てていくのだが…。
むしゃむしゃと頬張りながらゴミを掃除していく無邪気なテディに対し、これまで以上に人間の愚かさが際立ったこのエピソード。物語のテーマとリンクしたオチの切れ味が抜群だ。
第5話「プイプイレーシング」
これまで主役を飾った4匹に、おしゃれさんなモルカーのチョコを加えた5匹の主要モルカーたちが、カーレースを繰り広げるだけというシンプルな物語の第5話。人間たちが絡んでこない珍しいエピソードだ。
モルカーたちの熱いレース模様に加えて見どころとなるのが、随所に盛り込まれたオマージュの数々。『AKIRA』や『トランスフォーマー』をパロったポスターやゲーム「マリオカート」のきのこダッシュを思わせるニンジンでのスピードアップ。さらにSNSでバズったモルモットのエサの奪い合い動画まで、様々な引用が満載。特に映画ネタは、ほかのエピソードでも描かれる本作の大きな特徴の一つだ。
第6話「ゾンビとランチ」
ゾンビに追われて荒野を逃げるテディとシロモは、武装して逆にゾンビを追い回していたところ、ハンバーガーモルカーと遭遇。ハンバーガーを巡ってゾンビとバトルを繰り広げるなか、肉が食べたいゾンビと野菜が食べたいモルカーで利害が一致し、一件落着したのだが…。
この話でも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)をオマージュしたかのような武装したモルカーが砂漠を暴走する姿が楽しめる。また前話をチェックすると、レースの客席にゾンビが紛れ込んでおり、実はつながった物語になっていることがわかる。