フルスロットルなクソアニメ「ポプテピピック」2期スタート!改めて1期の声優の“ヤバさ”を振り返る

コラム

フルスロットルなクソアニメ「ポプテピピック」2期スタート!改めて1期の声優の“ヤバさ”を振り返る

ベテラン陣の超熱演が目立った第一シリーズ


開始早々全速力な本作だが、第一シリーズでは、特に男性のベテラン声優による共演が目立ち、ポプ子とピピ美をノリノリで演じて笑いを巻き起こした。第1話前半には「NARUTO」でマイト・ガイと自来也を演じる江原正士と大塚芳忠が出演し、あまりの全力ぶりから、彼らのナレーションや吹き替えの仕事に影響が出ないか心配になったほど。その第1話後半に出演した、三ツ矢雄二と日高のり子のペアもアツかった。1985年から約2年にわたって放送された、レジェンドアニメ「タッチ」の上杉達也と浅倉南を演じた2人だけに、「またこの2人の共演か聞けるとは!」と大きな話題に。「うる星やつら」の諸星あたるとメガネを演じた古川登志夫と千葉繫も、第2話後半に登場。2022年版の放送が話題になっているだけに、今期では2022年版で諸星あたるを演じる神谷浩史の出演にも期待だ。また、「ドラゴンボールZ」のフリーザ役、中尾隆聖とセル役、若本規夫は、原作では叶わなかった悪役コンビの結成にネットが沸いた。


そして第一シリーズの最終回にはなんと、小山茉美と三石琴乃、速水奨と中田譲治の大御所コンビが登場。「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻アラレ役や「魔法のプリンセス ミンキーモモ」のミンキーモモ役などで知られる小山と、「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎ役や「新世紀エヴァンゲリオン」の葛城ミサトなどの三石。「ガンダムSEED DESTINY」での共演も知られる2人のパロディ満載の演技は大きな話題に。また「Fate/Zero」で遠坂時臣と言峰綺礼を演じた速水と中田は、存在感たっぷりの低音ボイスと絵柄のギャップで、視聴者を新たな次元へと導いた。

ファンには“おなじみ”なあのペアこのペアも


共演経験とは別に、第3話前半の小松未可子と上坂すみれのように、仲がいいことで知られる声優ペアの出演も話題に。2話前半に出演した悠木碧と竹達彩奈は、ユニット“petit milady”を結成して音楽活動も行う2人。第5話後半に登場の中村悠一と杉田智和は、同い年で名前のイニシャルを取って“磁石コンビ”と呼ばれている。またポプ子とピピ美ではないが、第9話の後半に沖縄出身の声優が集結して沖縄の方言でしゃべるというトリッキーさもファンをザワつかせた。

アニメの業界はしがらみや暗黙のルールが意外と多いが、そうしたものにいっさいお構いなしなのが「ポプテピピック」。好き勝手にやることを唯一許された現場で、出演声優陣も本気で楽しんでいる。それは放送後に出演者がツイートするテンション高めの感想からも想像できる。無法地帯に見えて実は緻密な計算がなされた、意外に高尚なのかもしれない「ポプテピピック」。第二シーズンも出演コンビへの期待と考察の手が止まらない。

文/榑林史章

※日高のり子の「高」ははしご高が正式表記

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