「ポプテピピック」の神風動画に潜入!監督の難題を『ニンジャバットマン』スタッフはどう乗り越えた!?
映画『ニンジャバットマン』(公開中)のアニメーション制作を手掛けた神風動画。「ジョジョの奇妙な冒険」OPやTVアニメ「ポプテピピック」など、ジャンルを問わず多方面で大活躍し、今アニメーション業界で注目を集めている制作スタジオだ。
海外でも絶賛を浴びている『ニンジャバットマン』がどうやって作られたのかを探るべく、ねんどろいどでバットマンとジョーカーになったポプ子とピピ美と共に、神風動画のスタジオに潜入取材を敢行した。
まずは玄関で、悠々と佇む本国版バットマンの巨大フィギュアがお出迎え!スタジオ内ではスタッフそれぞれが黙々と自身の作業に取り組んでいるようだ。ここで気鋭な作品の数々が生みだされているのかと思うと、感慨深い。社内を見学していると、本作のCGI監督を務めた水野貴信さんを発見!
お話を伺うため、ポプ子バットマン&ピピ美ジョーカーと一緒に会議室へ。アニメーション演出家の高木真司パート監督と共に『ニンジャバットマン』制作の舞台裏を明かしてくれた。
背景も日本画風に!
――お2人が担当されたお仕事を教えてください。
高木「今回は水﨑淳平監督がストーリーの区切りで映画を3つのパートに分け、それぞれに監督を立てたんです。僕は主に前半のAパートを監督しました。作業としてはシナリオやイメージボードを元に作成した絵コンテを検討しながら、実際の映像にしていくことです」
水野「僕の役割はCGアニメーターの作業管理ですね。CGI監督は僕とYAMATOWORKSの澤田覚史くんがいて、2班体制で行いました。班のスタッフ構成は神風動画と共同で制作を行ったYAMATOWORKSのスタッフを混合し、能力の高さや、メカやアクション、日常的な芝居とか得意分野によって分けています」
――和の佇まいの中にバットマンやジョーカーがいるビジュアルがとても衝撃的でした。
高木「この作品の絵としての特徴のひとつが、空に“青海波(せいがいは)”という模様を入れていること。これは野村正信美術監督の発想で、雲や煙の形を含め全体的に日本画っぽい感じを狙っています。実は水﨑監督の提案で、バットマンがタイムスリップした直後は、違和感があるくらい模様を強めに入れました。その後バットマンがこの世界に馴染むにつれ、模様を弱めています。背景を使って心情などドラマを表現しているのも、この作品の面白さですね」