新日本プロレス・棚橋弘至が『犯罪都市 THE ROUNDUP』を語る!マ・ドンソクとの仮想マッチを妄想?「足関節を細かくねらえれば倒せる」
『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)や『悪人伝』(19)のマ・ドンソクが主演を務め、韓国で観客動員1200万人を突破したメガヒット作『犯罪都市 THE ROUNDUP』(11月3日公開)がついに日本に上陸。韓国、クムチョン署の強力班に所属する強面の怪物刑事、マ・ソクト(マ・ドンソク)は、ベトナムで自ら投降した韓国人の犯罪者を引き取るため現地へ赴くことに。しかし、ソクトと頼りない班長のチョン・イルマン(チェ・グィファ)は挙動がおかしい犯罪者から不穏な気配を感じ取り、秘密裏に捜査に乗りだす。やがて、残忍な凶悪犯罪を重ねるカン・ヘサン(ソン・ソック)の存在が浮上。まともな道徳観など持ち合わせていない“最狂”のカン・ヘサンを逮捕するため、“最強”の刑事マ・ソクトの壮絶な戦いがいま始まる!
本作の見どころはなんといっても、マ・ソクトを演じるマ・ドンソクによる迫力満点のバトル・アクション。巨大な体躯を有しながら、素早い身のこなしで敵の攻撃をかわし、強烈なパンチや背負い投げ、巧みな絞め技もお見舞いする。そんな“人類最強のファイター”マ・ドンソクの魅力をひも解くため、新日本プロレスに所属し、『パパはわるものチャンピオン』(18)など映像作品でも活躍するプロレスラーの棚橋弘至を直撃!ひと足早く本作を鑑賞した棚橋に、作品のおもしろさはもちろん、プロレスの経験に基づいたマ・ソクト=マ・ドンソクの倒し方までをも語ってもらった。
「パンチを繰りだすなかで、一本背負いにしていく流れは技術的に非常に高い」
「マ・ドンソクが出ている映画はほとんど観ていますし、韓流が大好きな娘の影響でドラマもよく観ています。デカくて、いかつくて強いけれど、コケティッシュ。本当に魅力いっぱいの俳優さんですよね」と以前からマ・ドンソクのファンだったことを明かす棚橋。「プロレスラーみたいな身体だけど、僕の好みはビルダー系なので、もうちょっと絞るといい筋肉が残るんじゃないかなと思います。でも、あのキャラクターにあの体型がハマっているのでダイエットの必要はありません。Tシャツから出る圧倒的に太い上腕二頭筋(腕の表側)、上腕三頭筋(腕の裏側)、Tシャツを着ていてもわかる肩幅には自然と目がいっちゃいました」と常人離れした筋肉についても熱く語ってくれた。
豪快なアクションシーンが目を引く本作だが、棚橋がプロレスラー目線で特に“すごい”と引き込まれたのは“背負い投げ”だそう。「基本的にケンカというか打撃の間合いで一本背負いが出ることはありません(笑)。でも、映画には2回くらい出てきたのでマ・ソクト刑事の得意技だと理解しました。パンチを繰りだすなかで、一本背負いにしていく流れは技術的に非常に高い。『これは強いぞ』と、ソクト刑事がワンランク上のレベルにいるファイターだと伝わるシーンでしたし、なにより体格的にも合っていると思いました」とマ・ソクト刑事の強さを分析。
「己の肉体を武器に戦っている身からすると、見慣れない凶器には恐怖を感じます」
マ・ドンソクの強靭な肉体から繰り広げられるアクション以外にも、棚橋が恐怖を感じたシーンがあるという。「銃撃戦も怖いけれど、韓国や中国のアジア映画特有の大きい鉈のような刃物を振り回すシーンは迫力がありました。己の肉体を武器に戦っている身からすると、見慣れない凶器には恐怖を感じます。手に汗握って観たシーンです。殴られたり蹴られたりすることに恐怖は感じないけれど、壁に打ちつけられて首のあたりをグチャッと斬りつけられるのはやっぱり痛そうです。僕らが専門的に身につけているのは受け身だから、受け身が取れない状態になると職業柄『おっ、ヤバいかも』と感じます。この角度で落ちたら厳しいぞって。怖さの話で言えば、実はホラー映画が苦手なので、そういう類の恐怖が出てきた時もヤバいって思います(笑)」。