『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はジェームズ・キャメロンが執筆した“1500ページのメモ”から生まれた。“アバター・ブルー”へのこだわりも明かす!

インタビュー

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はジェームズ・キャメロンが執筆した“1500ページのメモ”から生まれた。“アバター・ブルー”へのこだわりも明かす!

映画の常識を変えた超大作『アバター』(09)の続編であり、ジェームズ・キャメロン監督の最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(12月16日公開)。10月には本作のプロデューサー、ジョン・ランドーが来日し、映像プレゼンテーションを開催。最新作の見どころや盟友、キャメロン監督のこだわりに触れた。

【写真を見る】来日したジョン・ランドーを直撃!ジェームズ・キャメロン監督の1500ページにおよぶ”メモ”の中身とは?
【写真を見る】来日したジョン・ランドーを直撃!ジェームズ・キャメロン監督の1500ページにおよぶ”メモ”の中身とは?

MOVIE WALKER PRESSでは、映像プレゼンテーション直後にランドーへのインタビューを実施。最新作の制作裏話、新たに舞台となった“海”へのこだわり、「アバター」シリーズにおけるブルーの演出について、さらに2025年の完結まで続編4部作が発表されているなか、今後の監督を次の世代につなぐ可能性も示唆しているキャメロン監督の発言についての想いまでを明かしてもらった。

「キャメロン監督が紡ぐ物語の深みこそが本作の大きな魅力」

海の中での肌色の見え方にもこだわりが
海の中での肌色の見え方にもこだわりが[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

キャメロン監督は3000時間以上もの水中滞在記録を持つダイバーだが、ランドーも1000時間ほど海に潜っているという。「ジム(=キャメロン監督)とは2000年にミクロネシアのトラック諸島(チューク諸島)で一緒にダイビングをしました。沈没船やサンゴ礁が見られた貴重な経験でした。僕は温かい水が好きなので、カリブ海や南太平洋、オーストラリアなど亜熱帯エリアを選ぶことが多いダイバーです」とニッコリ。

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』メイキング。キャメロン監督は今後の作品の監督を次の世代に託す可能性も示唆
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』メイキング。キャメロン監督は今後の作品の監督を次の世代に託す可能性も示唆[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

ダイビングは海が大好きなキャメロン監督の影響かと尋ねると「ジムに出会ったのは1992年。僕がダイビングのライセンスを取ったのは1986年。ジムに会う前から海や水が大好きでした。海は僕にとって現実逃避の場所なんです。水中にいると電話もかかってこないし、メールも届かない(笑)。聞こえるのは自分の心臓の音だけで、目の前にはすばらしい海中生物の世界が広がっています。日常では見られない光景との出会いが水中での喜びだと思ってきましたが、最新作を作ることで、僕の海での体験を、ダイビングをしたことがない人、することのない人にも提供したいと考えています」と想いを明かした。

新たな驚きの映像体験に期待が高まる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
新たな驚きの映像体験に期待が高まる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

技術の進歩で、迫力のある映像への“慣れ”も出てきた私たちに、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、まったく新たな驚きの映像体験を届けてくれそうだ。プレゼンテーションで公開された短い時間だけでも、圧倒的な映像のすばらしさを十分に体感できたが、ランドーはキャメロン監督が紡ぐ物語の深みこそが本作の大きな魅力だと力説する。


「この作品のストーリーを考えたのは2012年頃。『タイタニック』以降、ジムは映画以外にもたくさんの作品を手掛けていたため、休む時間が必要でした。少し休みを取ったあとに出てきたのは、ストーリーやキャラクターについての1500ページにおよぶメモでした」と振り返り、「いくつかのストーリーを作る必要があると考え、脚本家のチームを3つ作り制作に取りかかりました」と脚本着手までの経緯を明かす。

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