北川景子、希望を与えてくれるのは「DGDG」とDAI語で回答!二宮和也は「なにくそ根性」と原動力を告白
二宮和也が主演を務める映画『ラーゲリより愛を込めて』(12月9日公開)の完成披露舞台挨拶が11月8日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、二宮をはじめ、北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕、瀬々敬久監督が登壇。それぞれが“希望を与えてくれた人”について語った。
第二次世界大戦終了後、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)にて不当に抑留され捕虜となりながらも、生きることへの希望を捨てなかった山本幡男の壮絶な半生を描く本作。幡男を演じた二宮は、「すごい人ではあるけれど、神がかった感じに表現してしまうと、またそれはそれで違うんじゃないかなというのもあった。監督に『一人の人間として息づいている感じにしたいです』とお話しさせてもらった」と役作りについて吐露。瀬々監督は「二宮くんは『聖人君子のようなヒーローとしてやるのではなく、もっと普通の人としてやりたい』とおっしゃった。それをこの映画で貫き通してくれた」と二宮の解釈に惚れ込み、「笑顔がとってもチャーミングです」と劇中の笑顔を称えていた。
豪華メンバーが顔そろえた本作だが、幡男がラーゲリで出会う松田研三役の松坂は、「これだけの方たちと共演できると知った時は、武者震いしました」と告白。「後にも先にもこういうメンツで作品をつくれるってなかなかない機会。この時間をかみ締めようと思いました」と意気込んで撮影に臨んだという。新谷健雄役の中島も、「一生に一度の機会だと思って臨ませていただいた」とコメント。「俳優界の“アベンジャーズ”というか。横位一列に並んで歩く時に、自分がいていいのかと思っちゃうくらいスターぞろい。自分もスパイダーマン的ポジションになれるよう、頑張っていました」とヒーロー軍団の若手として奮闘した様子だ。
すると相沢光男役の桐谷は、「アイアンマンとしては」とヒーローを持ちだして周囲も爆笑。原幸彦役役の安田も「アベンジャーズを作った、なんらかの博士としては」と乗っかり、中島が「プロフェッサーのほうなんですね!」と目尻を下げた。そんななか幡男の帰国を信じ続けた妻のモジミ役の北川は、完成作で男性陣のシーンを見て「すごすぎた」と感動しきり。撮影中には「『ラーゲリの撮影の見学に行きたい』と言ったら、二宮さんが『来ないほうがいい』と言われたんです」という出来事もあったそうだが、「それくらいみんな死ぬ気でやっているからということ。それがスクリーンからも伝わってきた」としみじみと語っていた。
またこの日は、幡男が周囲に希望を与えた人物であることから、それぞれが「希望を与えてくれた人、言葉」について明かすひと幕も。「ちょっと前に肺炎になった経験があって」という松坂は、「お医者さんから『即入院です』と言われて。明日以降も作品に入るし、めちゃめちゃ仕事が入っているんだけど…と思って。いろいろな人に迷惑がかかるという意味で、涙がドバーッと出た」と回想。「その時にチーフのマネージャーさんが、肩にポンと手を当てて『大丈夫、大丈夫』と声をかけてくれた。それにすごく救われた」と心の支えとなった言葉を振り返った。
また北川は、「DGDG」とアルファベットを口にした。続けて「自分の作品を観て、『これで大丈夫だったのかな』『自分の演技、もうちょっとこうだったのかな』と心配になることが結構あって。だいたい夫に観てもらうんです。そうすると、“DAIGO大号泣”」と夫のDAIGOの様子を話すと、会場から大きな拍手が上がった。照れ笑いを浮かべた北川は「そう言ってもらえるだけで、よかったなあって。だからアルファベットですね。“DGDG”、“DAIGO大号泣”です」とDAI語で回答し、夫婦仲のよさが伝わるエピソードで沸かせたが、隣にいた中島は“ウィッシュ”ポーズを披露してさらに観客を盛り上げていた。
二宮は「僕は事務所の偉い人に言われた言葉ですね。『来年からは忙しくなるぞ』というのを、8年くらい言われました」とにっこり。「本当に忙しくなったからよかった。8年目でようやく忙しくなれた。そういった源担ぎにも似た言葉は、根拠はないですが、頑張ろうという気持ちにはなりましたね。意味のない言葉で救われることもある。やめないでよかったな、続けてこられてよかったなと思います」と笑顔を見せ、「なにくそ根性で頑張れた」と乗り越えられた理由を語っていた。
取材・文/成田おり枝