『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』Blu-ray特装限定版を開封レビュー！安彦良和監督描き下ろしの店舗別特典も一挙紹介

1979年に放送が開始したテレビアニメ「機動戦士ガンダム」。一年戦争を舞台に、全43話にわたって展開する壮大なストーリーのなかには、メインの物語の流れを汲まない独立したエピソードも含まれていた。そのひとつが第15話の「ククルス・ドアンの島」であり、放送当時には作画クオリティで厳しい声が上がりながらも、そのストーリーとメッセージ性の強さで多くの視聴者に絶大なインパクトを残した。

その後「機動戦士ガンダム」はテレビアニメ版を再編集した劇場版3部作が公開されるが、この第15話に関しては一コマも反映されることなくオミットされてしまう。そしていつしかファンの間では“伝説のエピソード”として語り継がれるようになった。それから43年、この“伝説”に設定の調整やディテールの強化を加え、改めて長編アニメ化したのが『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(22)だ。

本作のBlu-ray、DVD、4K UHD BDの3形態が11月25日についに発売。そこで本稿では、発売前に入手させていただいた「Blu-ray特装限定版」を開封しながら、その内容を徹底紹介。また、どこで購入するか迷ってしまう、各店舗別の豪華特典についても入手したので、一挙にチェックしていきたい。

「Blu-ray 特装限定版」は、ガンダムファン必携の豪華仕様！

“ガンダムと戦争”にフォーカスしたストーリー、ガンダムとザクが展開する壮絶なモビルスーツ戦、そして登場人物たちの心情を隈なく描写したドラマに息を呑むほど美しい映像。すべてがより現代的にブラッシュアップされた本作は、6月3日に劇場公開されるや往年の「ガンダム」ファンはもちろんのこと、これまで「ガンダム」を通ってこなかった映画ファンからも熱い支持を獲得。興行収入は11億円を突破するヒットを記録した。

そんな本作の「Blu-ray 特装限定版」は、本編ディスクと特典ディスク、オリジナルサウンドトラックCDの計3枚と、16ページの特製ブックレットが封入された豪華仕様。

本編ディスクの入ったスリーブケースの表面には、ジオン軍の軍帽をかぶったアムロとガンダム、そしてドアン専用ザクの姿が絵画的なタッチで描かれた、安彦良和監督描き下ろしによるイラストが使用されている。ケースから中身を取り出すと、本作のメインビジュアルが施されたパッケージケースが登場する。

安彦監督のインタビューを収録した特製ブックレットに、シナリオを収録した特典Blu-ray＆サウンドトラックCD

特典ディスクとオリジナルサウンドトラックCDが収められたデジジャケットの方は、キャラクターデザインと総作画監督を務めた田村篤と3Dまわりを担当したYAMATOWORKSによる描き下ろし。表面にはコックピットに乗り込むアムロとビーム・サーベルを構えるガンダムが描かれ、裏面にはドアンが搭乗したザクと、サザンクロス隊のエグバ・アトラーの高機動型ザク(地上用)による激しい戦闘シーンが描かれており、すでに本編を観ている人はもちろん、いまから観ようとしている人も大興奮まちがいなしだ。

この特典ディスクには、2022年3月9日の“ザクの日”に行われたスペシャル会見の模様が収録されている。アムロ役の古谷徹とドアン役の武内駿輔、そして安彦監督が登壇し、作品の見どころから40年以上の時を経て復活したストーリーへの想いなど、ここでしか聞くことができない貴重なトークが展開。また、本編シナリオを静止画で収録した「シナリオ デジタルアーカイブ第6稿[決定稿]」もあるので、モニターを2つ用意して本編映像とシナリオを観比べてみるのもの一興だろう。

16ページの特製ブックレットには、キャラクターとメカニックの紹介はもちろん、安彦監督による「アフタートーク」と題したインタビューが掲載されている。

「ククルス・ドアンの島」を新たに映像化する上での心持ちや、新たに加えた解釈など作品の注目すべきポイントなどが書かれているので、本編を観た後に読めばすぐにもう一度本編を観直したくなるだろう。何度も繰り返し作品を楽しみ、そして隅々まで味わい尽くす。すでに劇場で鑑賞している人も、新たな視点でこの物語に触れることができるはずだ。

ほかにも特報映像が計5種類集められた映像特典や、古谷と武内、副監督のイム・ガヒによるオーディオコメンタリーも音声特典として収録。また本編音声はドルビーアトモスも選択できるので、音響環境が整っている人は、家にいながら抜群の臨場感で作品を楽しむことが可能に。より高画質・高精細な画面を味わいたい人は、同時発売の4K ULTRA HD Blu-rayもチェックしてほしい。