DCの歴史を変える最“恐”アンチヒーローは雷神ソー並の強さと茶目っ気!?『ブラックアダム』をマーベルヒーローと徹底比較で深掘り!

コラム

DCの歴史を変える最“恐”アンチヒーローは雷神ソー並の強さと茶目っ気!?『ブラックアダム』をマーベルヒーローと徹底比較で深掘り!

「ワイルド・スピード」や「ジュマンジ」シリーズなどでおなじみの“ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソンが鍛え抜かれた肉体を武器に、“バットマン”、“スーパーマン”のDCユニバースの世界に殴り込む!世界74か国で初登場No.1大ヒットの話題作『ブラックアダム』(12月2日公開)は、最恐のアンチヒーローにして民衆の伝説的な英雄でもある“破壊神”ブラックアダムの戦いを描いたスペクタクル・アクション大作。5000年の眠りから現代に目覚めた彼は立ちはだかる者を次々と駆逐し、超人的なパワーを持つヒーロー軍団、JSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)と戦いを繰り広げながら、自身がなすべきことを模索していく。主演と製作を兼任したジョンソンはDCのマルチバース化に意欲的で、今後のシリーズ展開としてはバットマンやスーパーマン、アクアマン、シャザムらの物語ともリンクする可能性大。すなわち、壮大なDCユニバースの新章としても注目すべき1本なのだ!

【写真を見る】ドウェイン・ジョンソンの鍛え抜かれた肉体が映える"破壊神"ブラックアダム
【写真を見る】ドウェイン・ジョンソンの鍛え抜かれた肉体が映える"破壊神"ブラックアダム[c]2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &[c]DC Comics

言うまでもなく、アメコミ原作の映画は、キャラクターの魅力が命。本作では、ブラックアダムはもちろん、彼の暴走を食い止めようとするJSAの面々も個性的で、その活躍に目を奪われること間違いない。本稿では『ブラックアダム』に登場する多彩な超人たちの魅力を、DCとしのぎを削るマーベルコミックスのスーパーヒーローたちに照らし合わせながら検証していきたい。

5000年の眠りから目覚めた脅威の破壊神"ブラックアダム"

まずは主人公のブラックアダム。元々は古代国家の奴隷だった彼は、ある出来事を機に神々の力を手にしてヒーローとなるも、そのパワーを、息子を殺した権力者への復讐に使ったことで幽閉される。愛する者を失った悲痛なバックボーンは「X-MEN」シリーズのマグニートーや「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のドラックス、「アベンジャーズ」の中心メンバー、ソーにも通じるものがある。ソーといえば雷神として知られているが、破壊神であるブラックアダムもまた、その力を解き放ったならば、容易に文明を破壊できる危険な存在。しかも、ソーと同様に雷を操ることも可能なのだ。

神々に封印されていたブラックアダムが5000年の眠りから目覚める
神々に封印されていたブラックアダムが5000年の眠りから目覚める[c]2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &[c]DC Comics

さらに、5000年の眠りから目覚めたためなのか、現代社会の常識がいっさい通じないという面でもソーと似ている。例えば、バイオレンスな映像が流れているテレビを見て、自身が攻撃されそうになっていると勘違いして破壊するあたりはもはやお約束か?ほかにも、扉を開けたり回り道をしたりするのが面倒くさいからか、ドアや壁を突き破ってしまうこともしばしば…。肉体的な強さとおちゃめな性格、そのギャップで観る者を魅了していく。なお、宇宙規模的な破壊のパワーを放つという、チート級の力を持つ設定は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)でもサノスとわたり合っていたキャプテン・マーベルを連想させる。破壊か平和か、ブラックアダムはその選択一つで人類の脅威にもなりかねない…。

JSAからも危険視されるブラックアダムは人類の脅威となるのか?
JSAからも危険視されるブラックアダムは人類の脅威となるのか?[c]2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &[c]DC Comics

JSAのリーダーにして空の支配者"ホークマン"

そしてここからは、ブラックアダムを止めようとするヒーロー軍団、JSAの面々を見てみよう。リーダーのホークマン(オルディス・ホッジ)は、その名のとおり、ホーク(=鷹)のような翼を持ったアーマーを身に着け、空を縦横無尽に飛び回る。翼を攻撃や守備にも応用するなど、ビジュアル的には『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』(14)で初登場したファルコンで、平和のために尽力する正義への忠誠心、個性的なメンバーをまとめるリーダーシップはまさにキャプテン・アメリカと言える。だが一方で、ブラックアダムを危険視するあまり周囲の言葉に耳を貸さない、責任感は強いもののプライドが高くて融通が利かないなど、ぶっちゃけると面倒くさい性格(?)でもある。いずれにしても、極めて人間的な複雑さを持ったキャラクターだ。

鷹のようなアーマーを身に着ける頑固なJSAのリーダー、ホークマン
鷹のようなアーマーを身に着ける頑固なJSAのリーダー、ホークマン[c]2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &[c]DC Comics

精神的支柱としてJSAを支える魔術師"ドクター・フェイト"

ホークマンの長年の友人で、本作の最終決戦で重要な役割を担うのが魔術師ドクター・フェイト。「007」シリーズの5代目ジェームズ・ボンド俳優として知られるベテラン、ピアース・ブロスナンが扮するとなれば、そのキャラの重厚さも理解できるというものだ。JSAの最年長者である彼は、「アベンジャーズ」シリーズでおなじみのヴィジョンのように、常に沈着冷静で、どこか達観したところがある。未来を視ることもでき、魔術を使ってブラックアダムを翻弄する様はドクター・ストレンジのようであり、予知能力や分身術を使いこなす点では「X-MEN」のプロフェッサーXを連想する方も多いのでは?様々な修羅場をくぐり抜けて来たことを感じさせる熟練さが頼もしい。

予知能力や分身など、様々な魔術を駆使するチームの最年長、ドクター・フェイト
予知能力や分身など、様々な魔術を駆使するチームの最年長、ドクター・フェイト[c]2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM &[c]DC Comics


特にホークマンとのやり取りはシリアスながらも、親子や師弟のような関係性が垣間見えてほほえましい。 ブラックアダムをなんとしてでも捕まえるという強気な姿勢を貫くホークマンに対し、ドクター・フェイトはそっと諭しながらも、最後はホークマンの判断に委ねており、あくまでもアドバイザー的なポジションでリーダーを支えている。戦いでは接近戦を得意とするホークマンを魔術でサポートしており、ツートップとして連携しながらブラックアダムに立ち向かうアクションは必見だ!

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