亡霊の出る廃城で過ごす一夜…魔法もスリルも加速する「ウィロー」第4話をレビュー!
ジョージ・ルーカスが原案と製作総指揮を務めた冒険ファンタジー映画『ウィロー』(88)の20年後の世界を描いたオリジナルシリーズ「ウィロー」が、ディズニープラスにて独占配信中。MOVIE WALKER PRESSでは、エンタメ感満点で描かれる本作の魅力をレビュー連載で徹底ガイド。今回は、前作のファンならば大興奮間違いなしの“あの場所”が登場する第4話のレビューをお届けする!
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
ノックマール城に残る“魔力”がウィローたちを襲う!
第4話「ノックマールのささやき」は、これまでの明るい冒険譚の雰囲気から一転、まるでダークファンタジーのような重厚感あふれる一編となっている。仲間を襲う黒魔術との対峙に、次々と現れる幻影。亡霊の出る廃城で過ごす一夜という魅力的なシチュエーションも相まって、さながらゴシックホラーのような空気が漂う。
前回のエピソードでウィロー(ワーウィック・デイヴィス)たちは、“へべれけ子羊の宿”があった場所でバランタイン(ラルフ・アイネソン)との激闘を繰り広げた。大雨の降りしきるなかで先を急ぐのだが、途中でグレイドン(トニー・レヴィロリ)が黒魔術に侵され倒れ込んでしまう。休む場所を探す彼らの前に見えてきたのはノックマール城。かつて女王バヴモルダ(ジーン・マーシュ)が支配し、ウィローと魔法使いフィン・ラゼル(パトリシア・ヘイズ)によって滅ぼされた場所である。
完全に廃城と化したノックマール城。そこで冒険者たちを待ち受けていたのは、いまだに残存するバブモルダの魔力。バブモルダの孫にあたるキット(ルビー・クルス)の心に直接語りかけるささやき声、魔風の侵入を防ぐべく城内を探索するボーマン(アマール・チャーダ=パテル)は“扉”に翻弄され、ジェイド(エリン・ケリーマン)やエローラ(エリー・バンパー)も幻視に襲われていく。
母親の幻影を見たジェイドの前に姿を現したのは、どくろの仮面をつけた騎士。これはおそらく前作に登場した、バヴモルダに仕える軍隊の司令官ケイル将軍(パット・ローチ)ではないだろうか。前作のクライマックスでマッドマーティガン(ヴァル・キルマー)と戦い命を落とした彼が、こうして再び現れるとは。
その一方で、グレイドンに取り憑いた呪いを解こうと秘術書“マラトリウム”に載っている“ナムシャブの浄化”という危険な儀式に取り組もうとするウィロー。完全に回復していないこともあり、まだ魔法への自信を得ていないエローラの力を借りながら、塗り薬を調合し呪文を唱えていく。グレイドンの体に寄生した魔物は、エローラの心を乱そうとエリク(デンプリー・ブリク)の声色を使う。この一連は『エクソシスト』(72)の悪魔祓いのシーンを彷彿とさせるものがある。