「気づいたら泣いてた」ソン・ガンホ×イ・ビョンホン『非常宣言』が観客の心をえぐる理由とは?
ソン・ガンホ、イ・ビョンホンら名優の演技が心に刺さる!
リアリティのある映像に加えて本作で際立っているのが、魅力的なキャラクターに命を吹き込んだ俳優たちの演技。例えば、直情的すぎて予測不能な行動を連発するイノ刑事を、ソン・ガンホは得意の人情味ある芝居で表現。妻を助けたい一心で突っ走る泥臭い姿には多くの人が心揺さぶられたようだ。
「もはや刑事の役割の域を超えたその無謀とも思えたチャレンジ。機内に愛する妻がいるとはいえその真の愛、助けたい想いに涙が止まりませんでした」(20代・男性)
「奥さんに対する愛、家族愛、刑事としての任務への正義感、そして乗客全員の命を守りたいという強い意志が感動的だった」(20代・女性)
「家族と国民を守るための決断力と行動力。刑事としてのあきらめない姿勢が泥臭いけどカッコよかった」(30代・女性)
そんな情熱的な姿を見せたかと思えば、時々小ボケを挟むコミカルな姿もガンホならでは。「『ホノルルってハワイ?笑』と言うシーン、全編緊張感があるなかで少し息抜きができ、笑えた」(50代・女性)という声もあり、作品の小休止としても存在感を見せていた。
またジェヒョクを演じるイ・ビョンホンは、つらい過去を抱え、酒に酔わないと飛行機に乗れないという、イメージを裏切る情けない役柄が新鮮。娘と乗客の命を守るためにトラウマと向き合い強くなっていく様子を体現した丁寧な演技には、
「自分に打ち勝とうとする姿、過去の失敗をプラスに変えようとする姿が印象に残った」(20代・女性)
「自信を失ったキャラが復活する力を感じてカッコよかったです」(50代・女性)
「自分の手で搭乗客を無事送り届けられるようにという強い意志や闘志が見えた目つきで、イ・ビョンホンの演技のうまさに痺れました」(20代・女性)
などの言葉が並んだ。さらに「イ・ビョンホンでなければここまで説得力は出ないだろうなと思わせる迫真のシーンでした」(30代・女性)との感想も飛びだしたのが、クライマックスでのスピーチ。どんな迫真の演技を見せているのか、ぜひ劇場で確認してほしい。
名優2人に割って入るように怪演とも言える存在感を放っていたのが、テロを引き起こす男を演じたイム・シワンだ。アイドルグループ出身でイケメンな役を演じることの多い彼だが、本作では不気味な笑みを浮かべたりと猟奇的なオーラがムンムン。インパクトのある姿は、彼を知る人はもちろん、知らなかった人まで、多くの観客を虜にしたようだ。
「初めて拝見する俳優さんでしたが、気持ち悪い感じというか、なにか普通じゃないな、不思議だなと感じさせるオーラがあった」(30代・女性)
「イム・シワンのいままでの爽やかな印象から一転して猟奇的な演技のすごみがあった」(40代・女性)
「アイドルとしてのイム・シワンしか知らなかったが、役者としての才能がありすぎてびっくりしました。演技者としてサイコパスな犯罪者の演技が上手すぎ」(20代・女性)
さらには「ヒョンス副操縦士もチーフパーサーのヒジンも、自分より乗客のことを考えている人間味ある人でした」(30代・男性)、「ヒジンは、あの閉ざされた空間の中で揺るがぬ存在として居る『聖母マリア』のような存在でした」(30代・女性)、「ヒジンの懸命に自分の使命を果たそうとする姿が胸を打ったから」(40代・女性)など、人命のために全力を尽くす搭乗員を熱演したキャストに対しても絶賛の言葉が散見された。