“ウェンズデー”役がドハマりのジェナ・オルテガ…ピラニア放流にチェロ演奏、クセ強ダンスに誰もが夢中に!
ウェンズデーの周囲に流されない孤高のキャラクターがカッコイイ!
本作がこれほど大ヒットしている理由の一つは、やはりオルテガが演じるウェンズデーというキャラクターそのものの圧倒的な魅力にある。いつも仏頂面で、どんな相手にも決してひるまず、鋭い皮肉を放つ頭脳明晰な少女。のけ者が集まる学園のなかでさらに孤立しても、凛としながら我が道を行くタフさ。劇中、母のモーティシアがウェンズデーに「他人に自分の価値を決めさせないという、その才能を失わないで」と言うシーンが出てくるが、SNSの影響で、他者からの評価を気にする風潮が強い現代において、周囲に迎合しないクールなウェンズデーは最高にかっこいい。孤高な彼女の姿に憧れ、励まされる人は多いはずだ。
オルテガ自身が振り付けを考えたクセ強ダンスシーンも話題!
劇中でウェンズデーが披露したフェンシングとチェロの演奏の腕前も、彼女のカリスマ性を高めるのにひと役買っている。オルテガはフェンシングとチェロのシーンに説得力を持たせるため、撮影に入る数か月前から、それぞれ週に2回ずつ、専門コーチについてレッスンを始め、ルーマニアでの撮影中もずっと練習を続けていたという。
学園のパーティで黒いドレスに身を包んだウェンズデーがゴスダンスを踊るシーンも、強烈なインパクトを残す。ダンスパーティなんて、ウェンズデーが最も嫌うイベントに違いないが、それでも臆することなく、無表情のまま堂々とダンスを踊りきる彼女の姿にはSNSでバスりまくるほどの中毒性がある。ちなみにこの独特なダンスは、撮影の1週間ほど前に曲を教えてもらったオルテガが、自分で振り付けしたもの。『悪魔のいけにえ2』(86)でも使われた、ザ・クランプスの「Goo Goo Muck」の曲との相性のよさも相まって、本作に登場するタイプの異なる2人のイケメン、タイラー(ハンター・ドゥーハン)とゼイヴィア(パーシー・ハインズ・ホワイト)がウェンズデーに魅了されるのも納得!と思わせるチャーミングなシーンに仕上がっている。
さらに、本作の大事な見どころとなるのが、ウェンズデーとモーティシア、そして、ウェンズデーのルームメイトであるイーニッド(エマ・マイヤーズ)との関係性だ。自立心が強まる思春期のウェンズデーが、華やかで偉大な母の影響から離れたいと葛藤する様子は共感必至。また、ウェンズデーが自分とは正反対に明るく社交的で優しいイーニッドと、ぎこちなくも友情を築いていく過程もすばらしい。クライマックスには2人の“シスターフッド”的な絆を感じさせる感動のシーンが待っている。
現地時間1月10日(火)に開催される第80回ゴールデン・グローブ賞テレビラマ部門では、ミュージカル・コメディ部門の作品賞と女優賞でノミネートされている「ウェンズデー」。もし、オルテガが女優賞を受賞した場合、同部門では史上最年少受賞となる。シーズン2の制作への期待も高まるなか、ジェナ・オルテガの華麗なる活躍はまだまだ続く。
文/石塚圭子