まるで「インディ・ジョーンズ」の世界!あのハリウッドスターも登場する「ウィロー」第6話をレビュー
ジョージ・ルーカスが原案と製作総指揮を務めた冒険ファンタジー映画『ウィロー』(88)の20年後の世界を描いたオリジナルシリーズ「ウィロー」が、ディズニープラスにて独占配信中。MOVIE WALKER PRESSでは、エンタメ感満点で描かれる本作の魅力をレビュー連載で徹底ガイド!今回は、ユーモアたっぷりの演出で、シリーズ終盤に向けた動きが加速する第6話のレビューをお届けする。
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
“マッドマーティガン”を名乗る謎の男…その正体は?
ワイルドウッドでボーンリーバーなる盗賊団の面々に遭遇した前回。ジェイド(エリン・ケリーマン)が彼らに歓迎され、祝宴が開かれる最中に突然現れたトロールによって連れ去られてしまうウィロー(ワーウィック・デイヴィス)とキット(ルビー・クルス)。もとはといえばクローンに連れ去られたキットの兄エリク(デンプシー・ブリク)を助けにいくために始まった冒険だが、なかなかスムーズに目的を遂行できないのはアドベンチャー作品の定石のようなものだ。いずれにしてもピンチが訪れるたび、この物語の世界でなにが起きているのかがちょっとずつ明らかにされていく。
全8話中の6話目となった今回、「スケリンの囚人」ではウィローとキットを取り返すべく“スケリン鉱山”で繰り広げられるバトルが描かれていく。スケリン鉱山とは、前回のエピソードでボーマン(アマール・チャーダ=パテル)が脱出したと語る、トロールが支配する“魔の鉱山”。一度入ったら最後、生きて出られる者はいないとも言われており、ボーマンは唯一の生還者だという。そこで鳥かごのような牢に閉じ込められたウィローとキットの前に現れたのは、同じように捕らえられた謎めいた男。
男は自分がマッドマーティガン(ヴァル・キルマー)であると名乗り、本当に父なのかと訝しげな表情を見せるキット。もちろんそれは嘘であり、その正体はかつてマッドマーティガンの仲間だったアラガシュ(クリスチャン・スレーター)。彼はマッドマーティガンがまだ生きていると告げ、キットたちに脱出の手助けをしてくれたら居場所を教えると持ちかけるのだ。
このオリジナルシリーズ版「ウィロー」の配信を控えた9月頃に、いきなり発表されたクリスチャン・スレーターの出演。続投キャストを除けば成長株の若手を中心に揃えていた本作だけに、知名度の高い往年のハリウッドスターが新たに加わるとなれば注目を集めないわけがない。その時点では“マッドマーティガンの友人役”というずいぶんと曖昧な紹介をされており、どんなかたちで登場するのかと楽しみにしていたが、想像以上に大きなポジションでの登場はまさにサプライズ!
物語を(あるいは、キットの心情を)うまくかき回し、終盤に向かうための道筋を開く――。この第6話はスレーターの登場なくして成立しえない。