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絶景のなかで魔法バトルと熱いドラマが!ファンタジーの醍醐味が詰まった「ウィロー」第7話をレビュー

コラム

絶景のなかで魔法バトルと熱いドラマが!ファンタジーの醍醐味が詰まった「ウィロー」第7話をレビュー

エリクの前に現れた、謎の女性の正体とは…

ファンタジーらしさという点においては、見たこともない不思議な生物の登場も欠かせない。海を渡るソリを引く“マッドマンダー”と呼ばれる生物に、グレイドンは“ケネス”と名づけて可愛がる。前作の中盤、ティル・アスリーンでの戦いに現れた双首の怪物も然り、この世界の生物は一度見たら忘れられないようなインパクトを持つ。もちろんケネスのほうがどことなく愛嬌にあふれて可愛らしいのだが。

グレイドンは“マッドマンダー”という生物と心を通わせるのだが…
グレイドンは“マッドマンダー”という生物と心を通わせるのだが…[c] 2022 & TM Lucasfilm Ltd.

そして今回のエピソードでは劇中に登場する飲食物にも注目だ。「キャシアン・アンドー」にも出てきた「スター・ウォーズ」シリーズおなじみの“ブルー・ミルク”のように、気にはなるけどどうにも食欲を削がれるような見た目をした飲食物も、ファンタジー作品のお楽しみポイントだ。小屋で振る舞われるミミズのシチューは極端すぎる例としても、エリクのいるところに湧くコーヒー牛乳のような色をした不思議な水は妙に興味をそそられる(しかもエリクの話ではおいしいらしい…)。

序盤のシーンでエリクは、この不思議な水のなかにキットの幻影を見て飛び込む。それはちょうど崩れようとしていたスケリン鉱山で水中に落下したキットの姿であり、キットも溺れながらエリクの姿を見たと後々のシーンで語っている。ウィローたちが出会う小屋の老人ゼブがおぼろげな記憶をたどって語るなかに、「魔法の泉を探すよう命じられた。その水を飲んだ者は誰だろうと…」とあり、ものすごく気になるところで話が止められてしまう。この含みの持たせ方は、物語を動かすなにかがあると言っているようなものだろう!


スケリン鉱山でエリクの幻影を見たキット。その頃エリクは…
スケリン鉱山でエリクの幻影を見たキット。その頃エリクは…[c] 2022 & TM Lucasfilm Ltd.

それにしてもこの老人、かつてカシミア騎士団の戦士で、闇の勢力にさらわれてしまった王女を救出する任務に就いていたという。エリクの前に現れた謎の女性は、自らがカシミアの王女だとほのめかす。王女に恋をしていた戦士があのような老齢になっていることを考えると、彼女は本当に“かなり長いこと”あの場所にいるというのか。

さらに王女は、エリクとの会話のなかでカシミアを支配しようと暗躍した秘密結社“ワーム修道会”の名を口にする。第4話「ノックマールのささやき」で、ウィローは前作に登場した魔女バヴモルダ(ジーン・マーシュ)に力を授けたのが“ワーム修道会”であると話していた。彼らがカシミアで悪事を働き、残していったという“しるし”。王女の見つめる視線の先には、ワーム修道会のものと思しき“しるし”が刻まれた扉。これで様々なことがいっきにつながったように思える。

いよいよ次回が最終話!6人にどんなラストが待っているのか
いよいよ次回が最終話!6人にどんなラストが待っているのか[c] 2022 & TM Lucasfilm Ltd.

“砕けた海”の最果てに到達し、意を決して滝壺へと飛び込んだエローラとキット。2人が陸地に上がり、たどり着いた先はエリクのいた場所。そして2人の前に、王女に懐柔されたエリクが姿をあらわす。ウィローたち6人の長い旅の終わりになにが待ち受けているのか。最終話の配信開始が待ちきれない!

文/久保田 和馬


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