演技部門は20名中16名が初選出という結果に!第95回アカデミー賞ノミネーション発表
現地時間3月12日に行われる第95回アカデミー賞のノミネーションが1月24日、リズ・アーメッドとアリソン・ウィリアムズによって発表された。最多ノミネーション作品は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)の10部門11ノミネートで、作品賞、主演女優賞(ミシェル・ヨー)、助演女優賞(ジェイミー・リー・カーティス、ステファニー・スー)、助演男優賞(キー・ホイ・クァン)、監督賞・脚本賞(ザ・ダニエルズ)などの主要賞に併せて、Mitskiとデイヴィッド・バーンによる「This is A Life」も歌曲賞候補になった。
『エブリシング~』の最多10部門11ノミネートに続き、『イニシェリン島の精霊』『西部戦線異状なし』が9部門ノミネートの快挙!
続いて、『イニシェリン島の精霊』(22)『西部戦線異状なし』(22)が9ノミネートで並び、『フェイブルマンズ』(3月3日公開)の8ノミネートが続く。演技部門は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と『イニシェリン島の精霊』が1作品から4名ずつ候補になり、俳優仲間からの作品支持が高いことがうかがえる。一方、ドイツ作品の『西部戦線異状なし』は俳優賞、監督賞などは含まず技術部門と作品賞で9部門ノミネートという快挙。『エルヴィス』(22)はオースティン・バトラーの主演男優賞以外は技術部門と作品賞で8部門、『トップガン マーヴェリック』(20)も技術部門と作品賞、脚色賞、歌曲賞で7部門となった。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の北米公開は2022年3月、『トップガン マーヴェリック』が5月、『エルヴィス』は6月で、いわゆる秋冬の賞レースシーズン以外に公開され、劇場興行で好成績を収めた作品が多くノミネートされているのが特徴。
演技部門候補20名のうち16名が初ノミネート!
演技部門では、20名のうち16名が初ノミネートとなった。主演男優賞は全員が初ノミネートで、過去にノミネーション経験があるのは主演女優賞のケイト・ブランシェット(8度目、助演と主演で2度受賞)、ミシェル・ウィリアムズ(5度目)、助演女優賞のアンジェラ・バセット(2度目)、助演男優賞のジャッド・ハーシュ(2度目)のみ。主演女優賞にノミネートされている『To Leslie(原題)』のアンドレア・ライズボローは、前哨戦ではまったく名前が出てきていなかったサプライズ。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨー(主演女優賞)は東アジア系女優として初めてのノミネート、キー・ホイ・クァン(助演男優賞)、ステファニー・スー、『ザ・ホエール』(4月公開)のホン・チャウといったアジア系俳優の躍進が見られた。一方、前哨戦や批評家賞で評価の高かったダニエル・デッドワイラー(『Till(原題)』)、ヴィオラ・デイヴィス(『Woman King(原題)』)が候補入りを逃すという番狂わせもあった。助演女優賞のアンジェラ・バセット(『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』)は、マーベル作品として初めて演技賞候補になった。初ノミネートの俳優が多いということは、それだけ多様性のある作品が評価された表れだろう。