戦国女性は本当はめっちゃ強かった!?歴史好き芸人・ブロードキャスト!!房野史典が激推しする『レジェバタ』必見ポイント

コラム インタビュー

戦国女性は本当はめっちゃ強かった!?歴史好き芸人・ブロードキャスト!!房野史典が激推しする『レジェバタ』必見ポイント

木村拓哉綾瀬はるかの共演で、織田信長と濃姫との知られざる物語を描く歴史超大作『レジェンド&バタフライ』(公開中)。本作の公式サイトとMOVIE WALKER PRESSでは、作品をより深く楽しむためのWEBマガジン「レジェバタ公記」を展開中だ。今回は、お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」で活躍する一方、歴史マニアとして戦国武将や幕末関連の著書を複数持つ房野史典へのインタビューを敢行。歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成したり、YouTubeなどのメディアでも歴史を語ったりしている房野に、歴史好きだからこそ響いた『レジェンド&バタフライ』の魅力や注目ポイントを聞いた。

【写真を見る】かつて「織田信長 天下を取ったバカ」に主演し、円熟味を増した木村拓哉が再び信長を演じる!
【写真を見る】かつて「織田信長 天下を取ったバカ」に主演し、円熟味を増した木村拓哉が再び信長を演じる![c]2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会

「『天下を取ったバカ』のその後が観たいとずっと思っていました」

房野に映画の感想を聞くと、「言葉を選ばず言わせてもらえばですが…」と前置きし、「キムタク、めちゃめちゃかっけー!ですね(笑)」と一言。「製作費20億をかけた豪華な世界で、木村拓哉さんと綾瀬はるかさんが縦横無尽に駆け巡る感覚がすごくおもしろかったです」と興奮気味に振り返った。実は房野、かつて木村が若き日の信長を演じたドラマ「織田信長 天下を取ったバカ」の大ファンだったという。このドラマのエンディング曲がエリック・クラプトンの「Change The World」だったことから、歴史好き芸人のLINEグループの名前を「クラプトン」にしていたほどだそう。「『天下を取ったバカ』のドラマは尾張の内乱までのお話で、ずっとその後が観たいと思っていましたが、この映画は(信長の)ラストまで描いてくださってるじゃないですか。しかも木村さん、50歳になられたんですよね。信長は数えで49、満年48が享年だからぴったりなんです!ほぼ同じ年で信長を演じてらっしゃる、そんなところにも注目してほしいです」。

歴史マニアとして戦国武将や幕末関連の著書を複数持つブロードキャスト!!房野史典
歴史マニアとして戦国武将や幕末関連の著書を複数持つブロードキャスト!!房野史典撮影/野崎航正

「細かいところに史実を反映している点にもおもしろさを感じます」

とにかく歴史が好きで、最新の歴史研究を追いかけつつ「13歳のきみと、戦国時代の『戦』の話をしよう。」、「時空を超えて面白い!戦国武将の超絶カッコいい話」など、歴史を噛み砕いて解説するのが得意な房野。彼の視点で見ると、『レジェンド&バタフライ』には興味深い描写がたくさんあるという。「まず桶狭間の戦いの前、今川(義元)の大軍勢が攻めて来ると知った信長が家臣を集めて会議をするシーン。重要な会議のはずですが、ひげ面の柴田勝家(池内万作)に向かって『ごんろく(勝家の愛称)!』と名指しして、なにを言うかと思ったら『ひげ似合ってんな』って(笑)。でも、実際この会議はちょっと世間話をしたくらいで終わったとも言われているんです。映画ではコミカルなシーンになっていますが、実は史実がきちんと踏襲されているんですね」。

その後、打つ手なしの信長は、濃姫と2人で戦法を作り上げていく。「ここで濃姫は、『相手は夜通し歩いて疲れているけどこっちは体力が残っているから、敵が引いたら押せ、押してきたら引くを繰り返せ。敵を倒したら末代まで名が轟くぞ』みたいなことを信長に言いますよね。実はこのセリフ、信長に仕えた太田牛一という人が書いた『信長公記』に書かれている信長の言葉なんです。ひょっとしたら濃姫の言葉を信長がそのまま家臣に伝えて、それが後世に残ったのかも…と妄想できておもしろいですよね」と指摘。さらに4万5千と伝えられた今川軍の数を、せいぜい2万5千くらいだろうと推測した濃姫のセリフにも注目した。「4万5千と書かれた史料もありますが、実際は2万から2万5千くらいという説が正しいのではないかと言われています。ほかにも、下戸だった信長が無理して酒を飲む姿を描いたり、細かいところに史実を反映している点にもおもしろさを感じます」。

濃姫の到着を待ちわびる“若者”信長のちゃきちゃき感にも注目
濃姫の到着を待ちわびる“若者”信長のちゃきちゃき感にも注目[c]2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会

「“うつけ”と呼ばれた信長ですから、取り巻きを含め全員ちゃきちゃきだったはず」


映画のオープニングでは、織田家に嫁いでくる濃姫を待つ信長の様子が映しだされる。鏡を見ながら髪型や衣装を整える姿は、初デートに臨む青春映画の主人公のようにも映る。房野はこの描写にも感心したという。「信長はワックスでヘアセットするみたいに(笑)髪の毛先を散らしたり、眉の太さを気にしているし、犬千代(のちの前田利家/和田正人)たち周りの小姓もみんなチャラいキャラクターになっていて、まるでコメディですよね。でも“うつけ”と呼ばれた信長ですから、取り巻きを含め全員ちゃきちゃきだったはず。衣装やセットがリアルに作り込まれているので、“遊び”のシーンでも浮いた感じにならないんでしょうね」。

常識破りの大プロジェクトの全貌に迫る!『レジェンド&バタフライ』特集【PR】

関連作品