宮野真守「ヒーローは日常にいる!」DCユニバース「シャザム!」から学んだヒーローの在り方
『シャザム!』(19)の続編でDCユニバースの最新作『シャザム!~神々の怒り~』が3月17日(金)に公開される。日本語吹替版にてザッカリー・リーヴァイ演じる主人公、シャザムの声を担当するのは宮野真守。ヒーローに憧れる少年時代を過ごした宮野は、大人になりシャザム役を通して改めて噛み締めたヒーローのすばらしさを明かしてくれた。
「『シャザム!』はヒーローとはなにかという本質も訴えかけてくるような作品」
主人公のシャザムは、“見た目は大人、中身は子ども”の半人前スーパーヒーロー。突然、神のパワーを授かり、最強ヒーローに変身できるようになったが、その正体はごく普通の少年ビリーだ。本作では、大人の事情がわからず、神々を怒らせてしまったシャザムが、巨大ドラゴンを引き連れて地球に襲来した“神の娘”三姉妹と戦う姿を描く。
「本当は子どもだから、未熟な部分が多いんです。それでもヒーローとしてどう生きていくのか、立ち回っていくのかを悩みながらも向かっていく様は、健気でありコミカルでもある。そこに『シャザム!』のおもしろさがある気がします。ほかのヒーロー像とは違う柔らかさを持ちつつ、ヒーローとはなにかという本質も訴えかけてくるような作品だと感じました」と「シャザム!」シリーズの魅力を明かした宮野。「続編は、ヒーローであることから始まっています。スーパーパワーを持ってしまって“楽しい!”というステージから、大人に向かうまでの一歩手前まできている。“ヒーローとは?”、“大人になるということとは?”という2つの悩みが大きな軸になっています」とビリーが抱える悩みに触れた。
子どもなりにすごく頑張っているのに、街の人にはなかなか認めてもらえないシャザムたち。ヒーロー業に対しても悩みを抱えるなか、今回は“神々”というとんでもない脅威が襲ってくる。「神々との対決となれば、壮大なバトルになるはずだけど、おもしろさがそこだけじゃないのが『シャザム!』の魅力です。騙し打ちをしたり、ちょっとしたことにビビったり。ヒーローなのに子どもらしさがあります。子どものリアルな感情が垣間見えるところがストーリーをよりおもしろくしていると思います」。
笑いながら観ていたはずが、”仲間の大切さ”、”自分にとってのファミリーとは?”など、気づけばどんどん考えさせられていたという。「ビリーが本気で悩んでいるから、観ているほうも共感したり同調したり。だからこそ、最後にビリーが見せる決意にはグッときましたね。大事なものを貫き通す姿はやっぱりヒーローだと思ったし、かっこいいと感じる瞬間でした。学校、社会…いろいろなコミュニティで生きるなか、うまくいかないこともたくさんあると思います。けれど、なにを大事にすべきかを見つめ直すきっかけになるような、すてきな作品に参加させていただいたと感謝しています」と笑顔を浮かべた。