「シャザム!」大ファンの「聖☆おにいさん」作者・中村光がDCの魅力を明かす!「漫画を描く時に『ジョーカー』のサントラをかけている」

インタビュー

「シャザム!」大ファンの「聖☆おにいさん」作者・中村光がDCの魅力を明かす!「漫画を描く時に『ジョーカー』のサントラをかけている」

「アトラスは忍耐強さの象徴なので、“いい人”という印象を持っていたが、怖いアトラスはちょっと衝撃だった」

シャザムのせいで”神々の領域”が衰退し…怒り狂った神アトラスは復讐のため娘3人を地球に送り込む
シャザムのせいで”神々の領域”が衰退し…怒り狂った神アトラスは復讐のため娘3人を地球に送り込む[c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

本作でシャザムと壮絶なバトルを繰り広げるアトラスの娘たち。「話でわかり合えそうにない相手と意外な展開になっていったり、三女アンテアを演じるレイチェル・ゼグラーなどかわいい子がいたりで楽しめました」と言う中村の代表作の一つが、ブッダとイエスが下界でバカンスを過ごす姿を描く「聖☆おにいさん」。神話全般が大好きという彼女にとって、本作のギリシア神話というモチーフも魅力的に映ったようだ。「地球を支える姿で有名なアトラスは忍耐強さの象徴なので、“いい人”という印象を持っていました。だから怖いアトラスはちょっと衝撃でしたね(笑)」。

シャザムの前に現れた姉妹たちは、神話の生き物たちを操って街を襲撃する。「西洋の妖怪がたくさん出てくるところもよかったです。ハーピーやミノタウロスたちも、ちゃんと怖いデザインになっていました。意外だったのがユニコーンで、黒っぽくて大群で走ってくるところはすてきというよりかっこいい感じ。どんな戦い方をするのかと思ったら、いきなり角でガツーン!そういうことやるんだ!?って(笑)」。

一緒にヒーロー活動を行っているメアリーたちはユニコーンに乗って街の人々を助ける
一緒にヒーロー活動を行っているメアリーたちはユニコーンに乗って街の人々を助ける[c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC


「『シャザム!』は笑うところもたくさんあるが、私にとっては泣いちゃうジャンルの映画」

そんな本作で特に印象に残っているシーンにあげたのは、クライマックスのビリーの姿。「みんなを逃がしたビリーがひとりで戦う前に、グループホームの母親ローザに『僕、家を出て働くよ』を告げると、ローザが『ずっと家にいていいのよ』と、“親子”のやり取りのところ。母親目線で観ていて、家族っていいな…とめっちゃ泣けてきました。集まってきた人々に『頑張るよ!』と健気に言い残し敵に挑んでいくところもいいですね。大人にほめてほしくて頑張る男の子の心、演じているのはオジサンのザッカリー・リーヴァイなんですが、泣きました」。

ビリーと養父母のバスケス夫妻のやり取りを母親目線で観たら、思わず涙が出てしまうという
ビリーと養父母のバスケス夫妻のやり取りを母親目線で観たら、思わず涙が出てしまうという[c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

半人前の“笑えるヒーロー”として絶賛されたシャザムだが、中村にとって「シャザム!」シリーズはなにより泣ける映画だという。「笑うところもたくさんありますが、私にとっては泣いちゃうジャンルの映画です。前作も2周目、3周目は最初から泣きっぱなしで、ビリーがふてくされるだけで『うえーん』ってなっちゃいました(笑)。笑わせてくれる人は好きになれるから、あとはなにをやっても応援できるし、悲しんでいる姿を見るとつらくなる。笑いと泣きが一緒になると最強だなと改めて思いました」。

■中村光
漫画家。2001年に「月刊ガンガンWING」で掲載された「海里の陶」でデビュー。2004年より「ヤングガンガン」で電波系ラブコメディ「荒川アンダー ザ ブリッジ」を連載開始。2006年から「モーニング・ツー」にて、ブッダとイエスが下界でのバカンスを満喫する姿を描く「聖☆おにいさん」を連載し、アニメ化、実写映像化も果たす。同作で2009年に手塚治虫文化賞短編賞を受賞。単行本最新20巻が発売中。
・講談社「聖☆おにいさん」:https://morning.kodansha.co.jp/c/saintoniisan.html

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