浪花節炸裂!?劇場版『ワンピース』に任侠映画テイストが見え隠れ
ただいま大ヒット公開中の『ワンピース ONE PIECE FILM STRONG WORLD』。原作者の尾田栄一郎が製作総指揮を務めることや、コミックス“ゼロ巻”が特典として付いてくることなどで、公開前から話題騒然だった本作だが、実際に作品を観てみると、原作コミックやアニメのファンである若い世代のみならず、昔ながらの映画が好きな渋〜い世代が観ても、ばっちり楽しめる要素が盛り込まれていることに気付かされる。
今回、主人公たちの前に立ちはだかるのは“世界最強の男”と呼ばれる海賊・金獅子のシキ。大海賊時代を築き上げた“海賊王”ゴールド・ロジャーや、現在、原作コミックスでも活躍中の“白ひげ”エドワード・ニューゲートらと同世代の海賊で、紋付袴姿に葉巻をくわえて登場する貫禄たっぷりのそのさまは、まさに仁侠映画に出てくるやくざの親分そのもの。
さらに劇中では、シキが手下の海賊たちを日本風の屋敷に呼び寄せ、固めの杯を交わすシーンや、その場にルフィたちが殴り込みをかけ大乱闘を起こすシーンなども描かれている。ストーリーの流れも浪花節の効いた仁侠映画テイストに仕上がっているのだ!
ちなみに、このシキというキャラクターは、本編中では残忍極まりない非道な悪役として描かれている。しかし、先着特典の“ゼロ巻”を読んでみると、彼が暴挙に走った理由や、世界政府に対する恨みの原因なども垣間見られ、ただの悪役ではなく哀愁漂う人物であることを確認することができる。
本編の爆発的なヒットを受け、このたび“ゼロ巻”の増刷も決定したとのことなので、まだ観ていない人はこの機会にゲットして、映画をより一層楽しんでみてはいかがだろう。【トライワークス】
作品情報へ