『生きる LIVING』が黒澤明から受け継いだ、“希望”のメッセージ「人生は捨てたもんじゃない!」「生き方の糧になる」

コラム

『生きる LIVING』が黒澤明から受け継いだ、“希望”のメッセージ「人生は捨てたもんじゃない!」「生き方の糧になる」

円熟味あふれるビル・ナイの演技に、賞賛の声が多数!

オリジナル版では黒澤映画ではおなじみの名優、志村喬が演じた主人公。本作で演じているのは英国映画界を代表するベテラン俳優ビル・ナイだ。『ラブ・アクチュアリー』(03)では落ちぶれたロックスターを演じ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでは幽霊船の船長デイヴィ・ジョーンズ役を演じるなど、どんな役柄でも自分のものにしてしまう稀代の演技派俳優として多くの映画ファンから愛されている。

本作では、ビル・ナイが主人公のミスター・ウィリアムズを演じる
本作では、ビル・ナイが主人公のミスター・ウィリアムズを演じる[c]Number 9 Films Living Limited

実に40年以上映画俳優として一線を走り続けてきたナイは、本作の演技で初めてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。本作を語るうえで欠かすことのできないナイの静謐で味わい深い演技への賞賛の声も、多数寄せられている。

「ブランコに揺られているビル・ナイの満足そうな顔。こういう静かに印象付けられる演技がすごい」(女性・54歳)
「ビル・ナイの哀愁のある演技や美しい歌声に感動した」(男性・21歳)
「静かな演技が印象的だった」(男性・51歳)
「人生を楽しみたい、けれどどう楽しんでいいのかわからない。素直に口に出せる人間性に惹かれる」(女性・58歳)

哀愁たっぷりの演技でキャリア初のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた
哀愁たっぷりの演技でキャリア初のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた[c]Number 9 Films Living Limited


また一方で、オリジナル版を観たことがある観客は、志村の鬼気迫る演技と比較しながらそれぞれの魅力を讃えていた。
「志村喬の演技と違って、抑制した演技が印象的だった」(男性・41歳)
「オリジナルの志村喬とは違う憂いを感じたビル・ナイの佇まいがすばらしい」(女性・58歳)

1950年代ロンドンを精巧に再現!実力派スタッフが作りだす、上質な映画体験

本作のもう一つの見どころは、1950年代のロンドンという舞台設定を活かした美術や衣装デザイン、ひいては作品全体のトーンの作り込みだ。古典映画を思わせる画面のアスペクト比に、オープニングから見られる当時のカラー映画を彷彿とさせるようなタイトル映像。それには「冒頭の古典映画風の入りから、物語に引き込まれた」(男性・21歳) という声もあった。

衣装や美術、作品のトーンなどから1950年代のロンドンの雰囲気を味わえる
衣装や美術、作品のトーンなどから1950年代のロンドンの雰囲気を味わえる[c]Number 9 Films Living Limited

美術を手掛けたのは、『フィッシュ・タンク』(09)や『パーティで女の子に話しかけるには』(17)のヘレン・スコット。衣装デザインを手掛けたのはこれまで15度アカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされ、3度の受賞を果たしている大御所サンディ・パウエル。英国を代表する実力派スタッフが作りだしたディテールからも目が離せない。

「衣装、セット、小物、照明が美しくて、どのシーンを切り取っても絵になると感じた」(女性・37歳)
「英国のレトロなファッションや建物が素敵」(女性・42歳)
「色使いや衣装が素敵」(女性・22歳)
「街並みや人々の服装など、タイムスリップしたかのようだった」(女性・57歳)

精巧に作りこまれたセットも見どころの一つ
精巧に作りこまれたセットも見どころの一つ[c]Number 9 Films Living Limited

ほかにも「50年代のイギリスとウィリアムズの心を音楽が表現していた」(女性・47歳) のように音楽を高く評価する声、また「オリジナルをうまく50年代のイギリスに移し替えている」(女性・61歳) といったカズオ・イシグロの脚色について評価する声も。上質な要素が互いに作用しあい、テーマを表現することへと向かっていく本作。作品としての完成度の高さはお墨付きだ。


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