イケメンだけでなく一癖あるキャラでも魅了…低音イケボな諏訪部順一が、今度は“イケていないおじさん”に?

コラム

イケメンだけでなく一癖あるキャラでも魅了…低音イケボな諏訪部順一が、今度は“イケていないおじさん”に?

放送中のアニメ「マイホームヒーロー」で、主人公である平凡なサラリーマン、鳥栖哲雄の声を担当している諏訪部順一。魅惑のバリトンボイスで数多くのイケメンを演じてきた諏訪部だが、「マイホームヒーロー」では家族を守るために奮闘する冴えないおじさんっぷりがハマり、「これがイケボの諏訪部順一?」と話題に。本稿では、そんな諏訪部の活躍を振り返っていきたい。

持ち前の低音ボイスで数々のイケメンキャラを担当する諏訪部

幼少期から映画少年で、制作会社などいくつかの職を経て東京俳優生活協同組合(俳協)に所属。ナレーターやラジオパーソナリティを経験し、1990年代中盤からテレビアニメの声優として活動を開始した。その名を一躍知らしめたのが、2002年に放送された「テニスの王子様」の跡部景吾役だ。氷帝学園テニス部を率いる“俺様系”イケメンと諏訪部のイケボがマッチし、人気キャラクターとなった。以降、「ユーリ!!! on ICE」のヴィクトル・ニキフォロフ、「うたの☆プリンスさまっ♪」の神宮寺レン、「黒子のバスケ」の青峰大輝など、多くのイケメンキャラクターを担当。一方、テレビ番組やCMのナレーションも担当し、自動車メーカー「ボルボ」のナレーションでは、大人の男の色香を漂わせる声で好評を集めた。抜群の演技力で舞台でも活躍するほか、近年はイケメン以外の役柄も多く演じ、主人公を凌駕するほどの存在感を発揮している。

妖しい低音で魅せる敵キャラたち

主人公と敵対する、いわゆる悪役キャラを演じれば、そのイケボはたちまち観る者を惑わせる悪魔の囁きへと変わる。7月から第2期の放送が予定されている「呪術廻戦」では、”呪いの王”と称される両面宿儺を演じていることで知られる。いまは主人公である虎杖悠仁(声:榎木淳弥)の中でおとなしくしているが、それも余裕と自信の表れ。両面宿儺から生みだされる畏怖のオーラは、敵ながらにしてまさしく王者の風格だ。

また、4月から「刀鍛冶の里編」の放送がスタートした「鬼滅の刃」では、「立志編」に登場した十二鬼月の下弦の陸の鬼、響凱を担当。「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」ではレオーネ・アバッキオ、「BLEACH」のグリムジョー・ジャガージャック、「鋼の錬金術師」のグリード…と、どのキャラクターも圧倒的な強さで主人公を窮地に追い込んだ。

一癖も二癖もある漢前も魅力的に表現

また、コミカルで一癖あるキャラクターも諏訪部の真骨頂と言える。「スペース☆ダンディ」では、美女にはめっぽう弱くポンコツだがやる時はやる主人公ダンディを演じ、「GREAT PRETENDER」ではフランス人詐欺師のローラン・ティエリーを演じた。どこまで信じていいのかまったくわからない飄々とした雰囲気のローランは、主人公のエダマメ(声:小林千晃)だけでなくアニメ視聴者をも見事に手玉に取った。

リーゼントとモミアゲがトレードマークであるダンディのような、ビジュアル的なクセで言えば、サングラスに独特な形のヒゲの「ONE PIECE」のヴェルゴや、グルグル巻きの包帯とゴーグルをした「僕のヒーローアカデミア」のイレイザーヘッド(相澤消太)も特徴的。独特な風貌の役柄も、諏訪部の声と演技でその内面がより魅力的に輝いている。


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