ファムケ・ヤンセンが明かす、『ザ・グリード』『X-MEN』から『聖闘士星矢』まで役作りの秘密
車田正美の人気漫画「聖闘士星矢」をハリウッドで実写映画化した『聖闘士星矢 The Beginning』(公開中)。新田真剣佑がハリウッド映画にて初主演を務める本作には、豪華キャスト陣が名を連ねる。「X-MEN」シリーズのジーン・グレイ役や「96時間」シリーズのレノーア役でおなじみのファムケ・ヤンセンが本作で演じるヴァンダー・グラードは、ショーン・ビーン演じるアルマン・キドの元妻で、アルマンと共に女神アテナの生まれ変わりであるシエナ(マディソン・アイズマン)を育てていた母親だ。
「心を開き間違いを認めることが大切だと、グラードから学べました」
「大変興味深いキャラクター」とグラードの第一印象を話したヤンセン。「グラードはシエナの持つ破壊的な力を恐れています。シエナの力を目の当たりにしているからこそ、彼女が大きくなったらどんなことになってしまうのかを懸念しています。グラードは世界を救うことを決断し、アルマンと袂を分かち、シエナから離れるのですが、過去の決断はもしかしたら間違っていたかもしれないと気づき始めます。人間が生きていくうえでなにかを学ぶことには、心を開き間違いを認めることが大切だということを、グラードの生き方から学べた気がするし、その考え方自体が美しいと思いました」とグラードの魅力に触れる。
過去の決断を「間違いだったかもしれない」と気づいたグラードについて、「生きた人間として完成させるため、キャラクターを作りあげていかなければいけないと感じました」と説明したヤンセン。「娘の底知れぬ力を恐れているという理由だけで物理的に離れ、抹殺を誓うというだけでは、母親としてちょっとあり得ないですよね。グラードのキャラクターを発展させていくために、トメック・バギンスキー監督と相談しながらいろいろな表現を加え、人間として将来に向かって旅立っていくような形に作りあげていきました。とてもいいキャラクターに仕上がったと満足しています」と、グラードの行動に意味を持たせ、深みを与える工夫を凝らした経緯を教えてくれた。