「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」前2作のサントラをプレイバック!“最強ミックス”テープでたどるはぐれ者たちの冒険

コラム

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」前2作のサントラをプレイバック!“最強ミックス”テープでたどるはぐれ者たちの冒険

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気シリーズ第3弾『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(5月3日公開)。劇場映画としては実に6年ぶりの新作だけに、待ちに待ったというファンも多いのでは?お気楽な流れ者ピーター・クイル(クリス・プラット)率いる、銀河のはみ出し者集団ガーディアンズの活躍は、2014年に第1作が公開されて以来、世界中を魅了してきた。そしてそれは、常に1960~70年代の陽気なヒット曲に彩られてきた。これはピーターの亡き母が彼に遺した“最強ミックス”と題されたカセットテープに入っている楽曲が流れている…という設定からきている。本稿では、これらの楽曲と共に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の劇場映画前2作を振り返ってみたい。

様々なピンチを乗り越えながら、チームとして一つにまとまっていく(?)ガーディアンズ
様々なピンチを乗り越えながら、チームとして一つにまとまっていく(?)ガーディアンズ[c]Everett Collection/AFLO

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のオープニングを飾る「アイム・ノット・イン・ラヴ」に「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」

まずは2014年の第1作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』から。オープニングは10CCのヒット曲「アイム・ノット・イン・ラヴ」。幼いクイルが病院で最強ミックステープから流れるこの曲を聴きながら、母を看取ることになる。そんなしんみりしてしまう冒頭から一転して、26年後の惑星モラグ。大人に成長したクイルがオーブ(=パワー・ストーン)を求めてネイティブアメリカンのバンド、レッド・ボーンの「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」をウォークマンで聴きながら、足取りも軽やかに探検を繰り広げる。観ていてニヤニヤしてしまう軽妙なオープニングだ。

ガーディアンズのチーム結束を盛り上げた「エスケイプ」&「チェリー・ボム」

そんなクイルがのちのガーディアンズ、すなわちガモーラ(ゾーイ・サルダナ)やロケット(ブラッドリー・クーパー)、グルート(ヴィン・ディーゼル)、ドラックス(デイヴ・バウティスタ)と出会い、対立する。彼らが最初に手を組んだのは刑務所からの脱走だ。ここで流れるのがルパート・ホルムズの「エスケイプ」。“脱出”の場面にピッタリだ。以後、まとまって行動することになった彼ら5人は当然のように、いがみ合うのだが、宇宙の危機を救うという共通の目的のために結束。作戦の準備を進める彼らの姿に重なったザ・ランナウェイズの「チェリー・ボム」は荒々しい響きが、ガーディアンズのワイルドなやり方を象徴するようで、こちらの気持ちも高揚してくる。

宇宙の平和を守るため、ロナンの船団に立ち向かうクイルたち
宇宙の平和を守るため、ロナンの船団に立ち向かうクイルたち[c]Everett Collection/AFLO

“最強ミックスVol.2”からクイルが最初に再生した「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」

ミッションをやり遂げたクイルは、母が遺していたもう一つのカセット“最強ミックスVol.2”を手にする。そこで再生されるのがマーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエット曲「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」。越えられない山はないし、乗り越えられない試練もない。大仕事をやり遂げたガーディアンズの戦果ともリンクする、そんな歌詞に彩られてドラマは終幕へ。グッとくるエンディングだ。

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