キノコ王国のブロックは住民でできている!?…意外と知らない国民的ゲーム「マリオ」の設定
日本が世界に誇る人気ゲームをハリウッドでアニメ映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が4月28日から公開となった。「スーパーマリオ」をはじめとする「マリオ」シリーズといえば、多くの人がなにかしらの作品を一度はプレイしたことがあると言っても過言ではないほどの、国民的ゲームだ。しかし、プレイする際にキャラクターや世界観の設定を細かくチェックしているという人は少ないのでは?例えば、敵キャラのクリボーは栗ではなく、キノコ王国を裏切った悪いキノコ…などの面白い設定がたくさん。ここでは、映画にも関わってくる「マリオ」シリーズの意外と知られていない設定を紹介していきたい。
マリオはもともと”ジャンプマン”という名前だった!
世界的にも著名なゲームキャラクターのマリオだが、その初登場は1981年のアーケード版の「ドンキーコング」。プレイヤーが操作する主人公のキャラクターとして登場する(のにゲームの名前が「ドンキーコング」なのだから不思議だ…)。
アーケード版では、この主人公のキャラクターには特に正式名称が与えられておらず、ジャンプで樽を交わすことから”ジャンプマン”などと呼ばれていた。今回の映画版ではマリオ兄弟がなじみにするダイナーに「ジャンプマン」と名付けられたアーケードゲームが置かれている。
ちなみにマリオに名前が与えられたのは、翌1982年の続編「ドンキーコングJR.」というアーケード版でのこと。なおこの作品でマリオは主人公ではなく、プレイヤーに敵をけしかけてくる悪役だった。
マリオとドンキーの関係性は主人とペット!
アーケード版の「ドンキーコング」は、ドンキーコングに恋人レディをさらわれた主人公(プレイヤー)が、障害物を避けながら鉄骨の建設現場の頂上を目指し、レディ奪還を目指す内容だ。ドンキーコングは敵だがマリオのペットで、ちょっとしたいたずらをしているという設定だった(さらわれたレディからしたらたまったものではないが…)。
映画でもドンキーコングが登場し、鉄骨の足場でマリオとバトルを繰り広げて、そして仲間としてキノコ王国の征服をもくろむクッパに挑んでいくことに…と、しっかりとゲームを踏襲した関係性が描かれている。
マリオの職業は配管工だけではない!
マリオといえば『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』での設定もそうであるように、配管工として親しまれているキャラクター。しかし初登場した「ドンキーコング」の頃は大工の設定だった。そしてマリオの名前が冠された1983年3月発売の「マリオブラザーズ」のゲームウォッチ版での工場作業員を経ると、1983年7月リリースのファミコン版がパイプから出現するカメなどの敵を倒すゲームだったことから配管工のイメージが定着していくことになる。
なおマリオはゲームごとに様々な職業に鞍替えしており、建物を壊すゲーム「レッキングクルー」では解体屋として活躍。このゲームにはマリオとルイージを邪魔するライバルとしてブラッキー(現在は英語名と同じスパイク)というキャラクターが登場するが、映画でもマリオたちのライバル業者「レッキングクルー」を営む嫌味なヤツとしてチラッと姿を見せている。