ヴィン・ディーゼル「『ワイルド・スピード』は同じ俳優が同じ役柄を演じている、最長シリーズ映画の一つ」シネマコンでファンに感謝
現地時間4月24日から27日にかけてラスベガスで行われた、劇場経営者やメディア向けのコンベンションの「CinemaCon 2023」を現地レポート。ユニバーサル・ピクチャーズのスタジオプレゼンテーションにて、シリーズ最新作が5月19日(金)より全世界同時公開される『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のキャスト陣が登壇した。
まずはシリーズを支えてきた”ファミリー”のジョーダナ・ブリュースター、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、サン・カンが登壇。ついにシリーズ最終章を迎えるとあって、2001年公開の『ワイルド・スピード』から始まった本シリーズの歴史や”家族”というテーマ、東京が舞台の『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(06)やブラジルのリオデジャネイロを舞台にした『ワイルド・スピード MEGA MAX』(11)など海外を舞台にしてきた足跡を辿った。
ロドリゲスは「これらの映画が、有色人種にすばらしい役割を与えていることを誇りに思います」とコメント。ブリュースターも、このシリーズには、ヘレン・ミレン、リタ・モレノ、ブリー・ラーソン、シャーリーズ・セロン(ともに『~ファイヤーブースト』)という4人のアカデミー賞を受賞した女性がいることをアピール。
その後、座長のヴィン・ディーゼルにマイクパス。ディーゼルが登場するや、会場は大きな歓声に包まれた。(『~ファイヤーブースト』の原題『FAST X』にちなんで)背中に大きく「X」が書かれた白ジャージのセットアップで現れると、「私はオスカーよりもCinemaConの会場が好きです」と来場者に親しみを込めて語りかけ、会場は笑いに包まれた。
「『ワイルド・スピード』は、同じ俳優が同じキャラクターを演じている、映画史上最も長く続いているフランチャイズの一つです」「一人一人の努力なくして、決して実現することはありませんでした」と感慨深げに語り、「10年前、このステージに立っていたことを思い出します。その時、私たちは『ワイルド・スピード EURO MISSION』を発表しましたが、みんな、『こんなの誰も観ないだろう』と思っていたんです」と、四半世紀にわたってシリーズが育ってきたことに言及。
さらに、コロナ禍であらゆるスタジオがパンデミックに怯えていた時にも『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(21)の劇場公開にこだわり続けたユニバーサル・ピクチャーズのエグゼクティブであるドナ・ラングレーに称賛を贈り、「本作は始まりに過ぎません。爆発的な夏を経て、2025年に公開される第二部で再び皆さんとお会いするのが楽しみです」と手を振った。
本作で、ヴィン・ディーゼル演じるドムら”ファミリー”をピンチに陥れるのはジェイソン・モモア。かつて倒した麻薬王エルナン・レイエスの息子であり、復讐に燃える強敵のダンテ役を演じている。12年もの時をかけて復讐計画を練っていたダンテとのバトルや、燃え盛る炎のなかダムを車で急降下するシーンなど、怒涛のアクションはもちろん、レティ(ミシェル・ロドリゲス)とサイファー(シャーリーズ・セロン)が謎のラボで容赦なしに拳を交わす肉弾戦にも期待。
その他キャストにクリス・“リュダクリス”・ブリッジス、ブリー・ラーソンら。なお、本作の監督を務めたルイ・レテリエはシリーズ完結編となる第11弾でも監督を務めることが報じられている。
取材・文/下田桃子(編集部)