「大阪“怖”コン」で“人気ホラーキャラベスト10”を発表!ホラーコスプレイヤーが恐怖のランウェイを闊歩
インテックス大阪にて開催中のポップ・カルチャーの祭典「大阪コミックコンベンション 2023」(略称:大阪コミコン2023)。大阪で初開催ということでも大きな盛り上がりを見せている本イベントの2日目、5月6日の「大阪“怖”コン」ステージ第ニ部では、ホラーコスプレイヤーの“恐怖のランウェイ・ショー”や、“人気ホラーキャラベスト10”の発表などが行われた。
ホラー映画ファンに贈るこのスぺシャルステージには、「DVD&動画配信でーた」誌の西川亮編集長をはじめ、話題のJホラー『忌怪島/きかいじま』(6月16日公開)の清水崇監督、ホラー好きグラビアタレントのRaMu、映画評論家の氏家譲寿(ナマニク)、アメキャラ系ライターの杉山すぴ豊が登壇した。
イベントではまず西川が、同誌の読者が選んだ“人気ホラーキャラベスト10”を発表。10位は俊雄(「呪怨」シリーズ)、9位はレザーフェイス(「悪魔のいけにえ」シリーズ)、8位はエスター(『エスター』)、7位はフレディ(「エルム街の悪夢」シリーズ)、6位はハンニバル・レクター(『羊たちの沈黙』)がランクインする結果となった。一同はこの結果を見て、レザーフェイス、エスター、レクターが“人間”であることから、「やっぱり人間が一番怖い」と、腑に落ちた様子。
続けて5位はペニーワイズ(「IT/イット」シリーズ)、4位は、ブギーマン(「ハロウィン」シリーズ)という結果に。ナマニクは、“殺人ピエロ”であるペニーワイズを思い浮かべ、「ピエロ恐怖症っていますよね」と納得していた。
また、3位はチャッキー(「チャイルド・プレイ」シリーズ)に。RaMuが「キャラクター的にはかわいい部類かな?でも私はチャッキーに変化する前のほうが怖いです」と感想を述べると、清水監督は「僕は山崎邦正(現・月亭方正)が扮したチャッキーのほうが怖い(笑)」と応じ、会場から笑いを誘った。
そして2位は、貞子(「リング」シリーズ)がランクイン。これには一同、「納得!」と頷き、RaMuは「だめですね。Jホラー、怖いです」と、身を震わせた。その際、清水監督は“貞子の目”に特徴があることを紹介。「よく見ると、実は全部まつ毛を抜いているんですよ」と話し、RaMuは「だから怖いのか…。小さい時に観たらトラウマになりますよね」とコメントしていた。
映えあるランキング1位は、ジェイソン(「13日の金曜日」シリーズ)が獲得し、清水監督は「やっぱり目が黒落ちしているから、なにを考えているかわからない。わからないまま襲ってくる感じ。それが怖いんです」と、その怖さを解説した。
イベントではその後、ホラーコスプレイヤーによる恐怖のランウェイ・ショーも実施。先ほど話題に上がった貞子や、『サイレントヒル (SILENT HILL) 』のコスプレで合わせたグループ、エスターに扮したキッズや、本格的なプレデターが登場し、会場を盛り上げた。
イベント終盤は、メンバーが“期待の新作ホラー”も紹介した。清水監督は、ノルウェー映画の『The Innocents』(23年公開)を紹介し、「子どもの無邪気さを使った映画らしくて。やっぱりそういうのが好きで」とコメント。同作を観たというナマニクは「おもしろかったですね。団地が舞台で子どもが超能力を使うんです。大友(克洋)さんの(漫画の)『童夢』を連想させるような感じ」と説明した。
一方、ナマニクは“期待の新作”として、デヴィッド・クローネンバーグ監督によるSF映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』(8月18日公開)を挙げ、「手術は最高のセックス…というテーマの話」と紹介すると、RaMuは「は?」と一笑。清水監督らは「デヴィッド・クローネンバーグらしい」とニンマリ笑い、「新作『Infinity Pool』や『ポゼッサー』を撮った息子のブランドン・クローネンバーグは完全に親の血を引いていますよね。感覚が似ている」と、クローネンバーグ家のスタイルについて言及した。『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』には、ヴィゴ・モーテンセンやレア・セドゥ、クリステン・スチュワートが出演している。
さらにRaMuは『プー あくまのくまさん』(6月23日公開)を、杉山は「死霊のはらわた」シリーズ最新作の『Evil Dead Rise』(邦題『死霊のはらわた ライジング』)を紹介。西川編集長は『Pearl パール』(7月7日公開)を挙げ、「2022年に公開された『X エックス』の前日譚で、殺人おばあちゃんの若い頃の話。どうしてあの人がこうなっちゃったのか…を描く物語。ストーリーの下敷きとして『オズの魔法使い』をアレンジしているので、そこに注目してもらえたら、“ただ怖いだけじゃない”というおもしろさを感じてもらえると思います」と太鼓判を押した。
また、“今後公開&リリースされる期待の新作ホラー”の邦画部門では、清水監督による『忌怪島/きかいじま』『ミンナのウタ』(8月11日公開)、清水監督が総合プロデュースを務めた『みなに幸あれ』(23年公開)、山田雅史監督による『ヒッチハイク』(7月7日公開)、齊藤工監督による『スイート・マイホーム』(9月1日公開)、中田秀夫監督による『禁じられた遊び』(9月8日公開)も紹介された。
取材・文/平井あゆみ