シリーズ最終章の開幕は“IMAX推し”!『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のド派手アクションは期待を超える
世界を股に掛けて展開する死闘!大画面で各国の空気を堪能しよう
シリーズをとおし、アメリカ大陸からヨーロッパ、中東、アジアまで世界各地でデッドヒートを繰り広げてきた「ワイスピ」。本作も、アメリカを皮切りにイタリア、ブラジル、イギリス、ポルトガルを舞台に壮大なストーリーを展開する。制作チームは英国を拠点にロサンゼルスやローマ、トリノと欧米各地で撮影を行った。なかでも圧巻はローマからバチカンに向かって転がる球体大型爆弾を、ドムのダッジ・チャージャーSRTヘルキャットが追いかける市街地チェイスだ。猛スピードで転がる2mほどの爆弾を、ドムが車体をぶつけ誘導しながら路地や石段を走り抜ける様は見逃し厳禁!
ほかにもどこまでも続く荒涼とした大地、長大なフリーウェイ、巨大ダムの一本道など多彩なロケーションで、空撮や車載カメラを駆使したハイテンションな見せ場が次々に登場する。床から天井、左右の壁いっぱいにスクリーンが設置されたIMAXシアターは、スクリーンとの一体感が持ち味。ロケ地の空気感すら味わえる映像体験が、ワールドワイドなドムたちの活躍をストレートに伝えてくれる。
車だけじゃない!ファミリーやかつてのヴィランまでもが身体を張ったアクションを披露
ディーゼルやステイサム、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(20)からシリーズに参戦したWWF出身のジョン・シナなど、映画界を代表するアクションスターが名を連ねている「ワイスピ」は、レース以外にもアクションの見せ場が盛りだくさん。本作では、これまで手を組んできた政府の秘密組織がファミリーの排除を決定。ドムたちの行く先々に武装チームを派遣し、容赦ない銃撃戦を繰り広げる。特に見せ場を作ったのはシナ演じるドムの弟ジェイコブで、次々と襲いくる敵をたった一人で粉砕するパワーファイトを披露する。一方レティ(ロドリゲス)と宿敵サイファー(シャーリーズ・セロン)は格闘戦を展開。ロドリゲスとセロンはどちらもアクション映画で主演を経験しているだけに、スピード感ある打撃戦でしっかり見せ場を作った。さらに(時系列的には)『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』で殺したはずのハン(サン・カン)とデッカードが、タイマンの果てに共闘するという、ファンにはたまらないコラボレーションも実現。銃撃戦や肉体と肉体がぶつかりあうファイトシーンは、リアルなサウンドと相まってIMAXシアターではヒリヒリと痛みすら伝わるほど。マシンバトルとはまた違う迫力に、血湧き肉躍らされる名シーンになっている。
アドレナリン全開アクションがぎっしり詰まった「ワイスピ」だが、シリーズ第1作から受け継がれてきた魅力の一つに、立場を超えた友情と絆の物語がある。感情むき出しで戦った宿敵同士が互いの実力を認め合い、友になりファミリーを作っていく…様々な人種の男女が織りなす「ワイスピ」は、闘いのドラマであると同時に仲間の輪を広めていく共生のドラマでもあったのだ。最終章の始まりとされる本作では、意外な相関関係が明かされたり、驚愕レベルのサプライズなど、かつてないドラマチックなストーリーを展開。究極の映像と音を体感できるIMAXシアターは、アクション&スペクタクルだけでなく、それぞれの想いを胸に疾走するキャラクターたちの感情でも観る者の心を揺り動かす。20年以上にわたって世界中を熱狂させてきた「ワイスピ」の神髄を、ぜひIMAXシアターで堪能してほしい。
文/神武団四郎