編集部員が“シークレット試写会”に潜入!ホラー映画は、コミュニケーションのきっかけになる?
上映されたのは、最新ホラー『忌怪島/きかいじま』
会場が真っ暗になり、スクリーンに映しだされたのは大好きな「東映」の三角マーク。これはもしや…。
そう、このスニークプレビューで上映されたのは、清水崇監督のホラー映画『忌怪島/きかいじま』(公開中)。なにわ男子の西畑大吾さんが主演を務め、舞台となるのはホラーでは珍しい南の島。“シンセカイ”というVR研究チームのメンバーたちに次々と不可解な死が訪れ、その謎を解くために奔走するのが、西畑さん演じる主人公の友彦と山本美月さん演じる環だ。やがてその島に伝わる“イマジョ”という怨霊が、現実と仮想現実の垣根を超えて襲ってくるという、SFやミステリーのテイストも濃厚な作品になっている。
「呪怨」シリーズや「恐怖の村」シリーズで、“この世”ではない世界とつながる恐怖を描いてきた清水監督が、ついにバーチャルの世界へと突入した『忌怪島/きかいじま』。映画オタクとしては映画的なカメラワークとVR的なカメラワークの融合にワクワクしたし、なによりもしっかりとした恐怖描写があるので、会場内のおどろきが伝わってくる。ドキッとさせられる音響効果にびっくりしながらも、最後まで楽しむことができた。
上映が終わると、ステージ上には紫色の髪をした細面の男性が登場した。考察系YouTuberとして活動する大島育宙さんだ。以前彼が投稿していた「歴代最恐映画ベスト10」の動画を観て以来、たまにチェックしているのですぐにわかった。大島さんの解説中、近くの席の人たちの様子をさりげなく見てみるが、会場の空気はどうにも硬いまま。
来場者にはワンドリンクがサービスされるということで、僕もビールを一杯いただいた。全員でぎこちなく乾杯をして、近くの席の人たちと6人で同じテーブルに向かい合って座ると、早速クイズ大会に突入。1問目は劇中に出てきた“日付”について。上映前に「劇中に登場する数字に注目してください」というヒントが出されていたのですぐにわかったが、いったいどうやって切りだせばいいのか…。迷っていると、「これって3月14日でしたよね?」と斜め前の席に座った女性が口火を切った。すると先ほどまでの空気が嘘のように、自然と会話が生まれていく。
まだ自己紹介もしていないまったくの他人同士のはずなのに、同じ映画を観たという共通点一つで意外なほど会話が弾む。これは想像もしていなかった展開で、さっきまで不安に思っていたのが嘘のようだ。無事に1問目は全チームが正解を導きだした。この会場にいる全員が同じ映画を観たのだと実感し、しみじみしていると2問目はまさかの難問で、あっさり不正解に。