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「日本ホラー映画大賞」受賞作上映会に、ホラー映画界の新たな才能たちが集結!制作の舞台裏や次回作の構想を語り合う

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「日本ホラー映画大賞」受賞作上映会に、ホラー映画界の新たな才能たちが集結!制作の舞台裏や次回作の構想を語り合う

日本のホラー映画界の未来を背負って立つ新たな才能を発掘・育成していくことを目指し、大賞受賞者には商業映画監督デビューが確約される「日本ホラー映画大賞」。今年1月に授賞式が行われた第2回では、近藤亮太監督の『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が見事に大賞を受賞し、近藤監督は現在商業デビュー作の準備を進めている。

【写真を見る】ビデオテープに記録された恐怖…大賞をはじめ「第2回日本ホラー映画大賞」受賞作を一気におさらい
【写真を見る】ビデオテープに記録された恐怖…大賞をはじめ「第2回日本ホラー映画大賞」受賞作を一気におさらい

現在EJアニメシアター新宿では、第1回と第2回の「日本ホラー映画大賞」で大賞や審査員特別賞など各賞に輝いた全受賞作を一挙に上映する「日本ホラー映画大賞受賞作上映会」が開催中。7月28日からスタートした第2回の上映会が最終日を迎えた7月31日、第2回で「オカルト部賞」を受賞した『The View』中野滉人監督と、「豆魚雷賞」を受賞した『絶叫する家』の比嘉光太郎監督と同作に出演した中沢志保、そして「MOVIE WALKER PRESS賞」を受賞した『笑顔の町』の小泉雄也監督と、同作に出演した菊池銀河の5名が舞台挨拶に登壇した。

2年連続受賞の中野滉人監督が『The View』で放つ、“非日常”の恐怖

ある部屋のなかだけで繰り広げられる『The View』は「オカルト部賞」を受賞
ある部屋のなかだけで繰り広げられる『The View』は「オカルト部賞」を受賞

中野監督は、第1回日本ホラー映画大賞に出品し「ニューホープ賞」を受賞した『closet』に続いて自身の部屋を舞台に『The View』を制作。「第1回で受賞させていただいた『closet』では日常に潜む恐怖を取り扱ったので、新たに制作するにあたって非日常を演出することができたらと考え、監視カメラを使ったホラー映画を作ることにしました」と制作のきっかけを明かす。

授賞式で選考委員長の清水崇監督からいじられたことを話した中野滉人監督
授賞式で選考委員長の清水崇監督からいじられたことを話した中野滉人監督

前作では撮影から出演まですべて一人きりで行なったことで、選考委員のなかでも大きな話題を集めていた中野監督。今作でもそのスタイルを継続しているのだが、一部のシーンに“もう一人”登場する。その真相について「前回一人で全部撮ったら、選考委員長の清水崇監督に『友達いない』といじられたので、清水監督へのアンサーとして今回は3カットぐらい友だちを出してみました」と告白し「でも授賞式の時に、結局『友達いない』と言われました…」と苦笑いを浮かべた。

“音”にこだわった『絶叫する家』比嘉光太郎監督が参考にした作品とは?

「豆魚雷賞」を受賞した比嘉光太郎監督の『絶叫する家』
「豆魚雷賞」を受賞した比嘉光太郎監督の『絶叫する家』

ある一軒家を舞台に“音”にまつわる恐怖を描いた『絶叫する家』を手掛けた比嘉監督。「ベーシックなJホラーといいますか、鶴田法男監督の『霊のうごめく家』のような生活に密接した作品を撮ろうとロケ地を探していた時に、特殊な形の家を見つけました」と、ロケ地となる一軒家からシナリオをふくらませていったことを明かす。そして「心霊的な声が録音されたテープという題材を見つけ、それを越えられるように。また『ほんとにあった!呪いのビデオ』にあった『ニューロシス』という作品も参考にしました」と、音への強いこだわりについても語る。


『絶叫する家』からは比嘉監督とキャストの中沢志保も登壇
『絶叫する家』からは比嘉監督とキャストの中沢志保も登壇

一方、同作に出演している中沢は、比嘉監督と映画美学校の同期で自身も監督を志しているという。出演のオファーをもらった時のことについて「自分が出演するとは思っていなくて、キャストを紹介してくれという話だと思った」と振り返りながら制作時の比嘉監督のこだわりぶりを明かしていく。そんな中沢の演技に比嘉監督は「怖さは抽象的なものですが、それを汲み取って最適なかたちでやっていただいた。感謝しかありません」と深々と謝意を述べた。

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