“ホラーの帝王”×気鋭クリエイターが放つ、王道ホラー『ブギーマン』がやってくる!
「キャリー」や「シャイニング」、「ペット・セマタリー」に「IT」と、これまで数多くの著作が映像化されてきた小説家スティーヴン・キング。“ホラーの帝王”とも称されるキングが1973年に発表した短編「子取り鬼」を、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の製作陣がプロデュースを手掛け、大胆なアレンジを加えて長編映画化した『ブギーマン』が8月18日(金)より日本公開を迎える。
北米では公開されるや、批評家の高い支持を得てスマッシュヒットを記録した本作。日本公開に向けて注目したいポイントを解説していこう。
突然の事故によって母を亡くし、その喪失感から立ち直れずにいた女子高生のセイディ・ハーパーと、幼い妹のソーヤー。2人の父でセラピストのウィルも心に深い傷を抱え、娘たちと向き合うことができずにいた。そんなある日、ウィルのもとにレスター・ビリングスという男が現れ、奇妙な体験を語りはじめる。わずか1年のうちに自らの子ども3人が立て続けに亡くなったというレスターは、ウィルの家である行動に出る。それ以来、ハーパー家に得体の知れない“何か”が潜むようになる。
欧米で何世紀ものあいだ語り継がれる、怪物“ブギーマン”とは?
ジョン・カーペンター監督が手掛けたホラー映画の金字塔「ハロウィン」シリーズに登場した殺人鬼マイケル・マイヤーズの呼称としても知られる“ブギーマン”は、元々は欧米の民間伝承に登場する怪物で、その起源は1500年代にまで遡る。はっきりした姿形は定まっておらず、正体は誰にもわからない。言うことを聞かない子どもに対して「ブギーマンがやってくるぞ!」と驚かせる、いわば漠然とした恐怖の対象として伝えられてきた存在だ。
そんな“ブギーマン”をキングなりに解釈した原作の「子取り鬼」は、わずか8ページほどの密室会話劇。もう半世紀前の作品でありながら、本作の制作陣は全員子どもの頃に読んで多大な影響を与えられたとのことで、プロデューサーのダン・レヴィンは「『子取り鬼』は私の人生に大きなインパクトとトラウマを与えた小説」と語り、脚本家のスコット・ペッグも「私の頭のなかに何年も残り続けている」と語るほど。
彼らは本作において、ついに“ブギーマン”の姿をVFXを駆使して具現化する。同じくプロデューサーを務めるショーン・レヴィが「愛する人を失った家族が持ち続けている悲しみや苦痛のメタファー」と語るこの怪物が、どのようにスクリーンに登場するのか大いに注目が集まるところだ。