手塚治虫×STUDIO4°C×宮沢りえ『火の鳥 エデンの宙』キービジュアル&本予告&場面写真公開
9月13日(水)から全4話が独占配信されるアニメーション作品「火の鳥 エデンの宙」。本作より、キービジュアルと本予告、場面写真が解禁された。
本作は、生前の手塚治虫がライフワークとして加筆修正を繰り返した不朽の名作でもある「火の鳥」シリーズ全12編の中から「望郷編」を原作にしたアニメーション作品。『鉄コン筋クリート』(06)や『海獣の子供』(19)など緻密かつダイナミックな作品を手がけてきたSTUDIO4°Cがアニメーション制作を担当する。
人間が地球以外の星へ移住するようになった時代。主人公のロミ(声:宮沢りえ)と恋人のジョージ(声:窪塚洋介)は2人だけの新たな生活を始めるべく惑星エデン17へと降り立つ。しかしそこは荒廃した土と岩しかない枯れはてた星だった。必死に水源を探し、畑を耕す毎日の中でロミが妊娠。大喜びするジョージだったが、大地震による事故で彼は帰らぬ人となってしまう。ジョージの忘れ形見でもある愛息子、カインが将来ひとりぼっちになることを恐れたロミは、カインに「13年後に目覚める」ことを約束し自らコールドスリープに入る。しかし、システムの誤作動でロミが目覚めたのはなんと、1300年後のエデン17だった…。
このたび解禁された本予告は、1300年の眠りから目覚め、新しい文明を目の当たりにしたロミの驚きから始まる。手塚治虫が描いた壮大な宇宙、人の想像を超える生命体、そして手に汗握るロミとコム(声:吉田帆乃華)の旅を美しくダイナミックな映像で描いている。そんななか、カインの子孫たちが作り上げたエデン17で穏やかな生活を送るロミは、日に日に美しい故郷、地球への思いを募らせる。「1度でいいから地球へ帰りたい」という切ない思いを叶えるため、エデン17で生まれ育ったコムは、ロミと共に果てしない宇宙へと旅立つ。しかし、ロミとコムは、旅の途中で出会った移民星調査員の牧村から「地球はもう存在しない」という衝撃の事実を告げられてしまう…。故郷から遠く離れた地で愛する人と子どもと別れたロミの哀しみ。そんなロミのたった一つの願いを叶えたいというコムの純粋な思いを、イギリスのボーイソプラノユニット、LIBERAによる主題歌「永遠の絆」が優しく包み込む。
また予告編では優しくも強い女性ロミを演じた宮沢、ロミの最愛の恋人であるジョージ役の窪塚、好奇心旺盛と勇気にあふれたコム役の吉田、狡猾な宇宙商人ズダーバン役のイッセー尾形、そして今回新たに解禁となる移民星調査員、牧村役の浅沼晋太郎、ロミの目覚めを待つ成長したカイン役の木村良平の声も聞くことができる。
本作の出演について浅沼晋太郎は「思い返せば、僕が人生で一番最初に触れた『火の鳥』は、11歳のとき。ファミコンソフトでした。そこから原作に触れ、当時では受け止めきれない壮大さにど胆を抜かれたことを覚えています。36年経ったいま。手塚治虫先生の作品に関わらせていただくこと。全世界で配信されること。ご一緒させていただくのが夢のような共演者……すべてが信じられない想いです。初めてアニメ化される『望郷編』、僕も一ファンとして、心から楽しみにしています」と喜びのコメント。
そして木村良平は「伝説の作品。だからこそ『タイトルは知っているけど触れたことはない』という人も多いのではないでしょうか。決して色褪せない名作が、今の時代にどんなアニメーションとして描かれるのか。ちっぽけながらも今を精一杯生きる身として、僕も完成が楽しみでなりません!『火の鳥』が世界中を飛び回る日を心待ちにしています!!」と期待を寄せている。
手塚治虫の不朽の名作に、実力派キャストと名門アニメーションスタジオが新たな息吹を注ぎ込んだ本作。「火の鳥」シリーズが持つ色褪せないメッセージに、改めて触れてみたい。
文/スズキヒロシ