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落合モトキがあのに「あのちゃんは足が速い!」とびっくり!『鯨の骨』初日舞台挨拶

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落合モトキがあのに「あのちゃんは足が速い!」とびっくり!『鯨の骨』初日舞台挨拶

落合モトキあのがW主演を務めた大江崇允監督最新作『鯨の骨』の初日舞台挨拶が、10月13日にシネマート新宿で開催され、落合モトキ、あの、大江監督が登壇。3人が作品への想い入れや撮影秘話を語り合った。

濱口竜介監督と共同執筆した『ドライブ・マイ・カー』(21)が米アカデミー賞脚色賞にノミネートされ、話題沸騰の配信ドラマ「ガンニバル」(ディズニープラスで配信中)の脚本も手がけた大江が、「AR」を題材にリアルとバーチャルが混濁する世界を描いた本作。

ARアプリ「ミミ」にのめり込んでいく間宮役を演じた落合は「1人でいたいように見えて、誰かの支えがあって生きていけるような男。僕は映画やドラマの聖地巡礼が好きなので、この映画のARアプリはそれに似ているのかなと思った」と役柄と設定について紹介。

「ミミ」の世界のカリスマ少女、明日香役のあのは「自分とは遠い存在とは思えなくて、共感する部分や自分が演じることで難しい説明がなくなると思うくらいフィットしていた」と役柄に共感しきりだ。役への想いは強いようで「僕も何年かこういう活動をするなかで、アイコンとして見られやすい自分と現実の自分との乖離やギャップに向き合うことが多くて、本当の自分をどこまで出していいのかわからず、苦悩した時期もありました。きっと明日香も同じ気持ちだったのかなという共感性がありました」と胸の内を明かした。

撮影前には約1週間に及ぶ稽古期間が設けられたという。あのは「リハーサルや稽古自体をしたことがなくて、知らない箱の中に閉じ込められた感情が強かった。本読みかと思ったら、落合さんと目を合わせたり、会話をしなければいけなかったので、コミュニケーションが苦手な僕としては『しんど』と思った」と笑わせつつも「発声とか挙動とか明日香としての人間矯正が始まって、『あのちゃんが出てる!』と監督があのちゃんを邪魔者扱いしてきたりしたけれど、人間として成長できて良かった。演技の仕事が来たら活かせるかも」と貴重な経験として捉えていた。

一方、落合はあのとの共演を振り返り「力強くて一緒にいて楽しかった。明日香があのちゃんで良かった。バラエティに出ている時とは違う女優さんという感じで僕は好き」とリスペクト。

そんなあのは走るシーンを振り返り「メッチャ走った。何度走っても監督が止めてくれず…」と苦笑いも「何レースも走ったけど、完成した本編には一番いいのが出ている」と自画自賛。落合も「あのちゃんは足が速い!33歳の僕が本気で走って止めたくらい」とあのの意外な一面に驚いていた。

あのはエンドロールで流れる主題歌「鯨の骨」も書き下ろした。「この映画がなければ生まれなかった曲。映画に向き合って作詞作曲をした大切な1曲になりました。エンドロールでイントロが流れてきた時は痺れた。どんなサウンドにするのかこだわったので、達成感がありました」と感激。すると落合は、あのが『チェンソーマン』の主題歌「ちゅ、多様性。」も手掛けていることに触れて「撮影中にあのちゃんは『チェンソーマン』を読んでいたので、あのちゃんは撮影中に2つの作品の曲を作っていたのかと…。改めて凄いと思った」とあののセンスに脱帽していた。

また作品の内容にちなみ、それぞれがハマっているものを発表。落合は「ダブルプレーがやりたくて初めて野球にハマっている」といい、あのは「携帯アプリでやるクレーンゲームにハマっている。片手間でできるので課金しすぎる。なかなか取れないからこそ取れるまでハマってやってしまう」と肩を落としていた。


最後に落合は「この映画は2回観ると1回目よりも楽しめる作品。何度も観てほしい」とアピール。あのは「2年前に撮影した作品が無事に公開されてうれしいです。撮影期間は人間として成長をさせてもらえた大切な時間になったので、観れば観るほど色々な見方が生まれる映画。たくさんの方々に観てほしいです」と大ヒットを期待した。大江監督も「物語や俳優だけではなく、色々な角度から作品を楽しんでほしい。ちなみにあのちゃんが歌う『鯨の骨』はまだリリースされていないので、いま聴きたかったら何度も劇場に足を運んでいただきたいです」と呼び掛けた。

文/山崎伸子

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