いよいよ開幕の「第36回東京国際映画祭」見どころは?話題作や来日ゲストが秋の東京を盛り上げる
いよいよ10月23日(月)より開幕を迎える、第36回東京国際映画祭(TIFF)。一昨年と昨年に引き続き、日比谷・有楽町・銀座エリアで行われる今年のTIFFは、コロナ禍からの本格的な復活を遂げ、上映作品も海外ゲストの来日も大幅に増加。例年以上に活気あふれる映画祭となること間違いなしだ。
日本公開よりもいち早く観られる話題作から、映画祭でしか観られない映画ファン垂涎の作品まで多彩なラインナップが揃った今年のTIFFでは、いったいどんな映画と出会えるのか。各部門ごとに注目の作品をチェックしていこう。
審査委員長はヴィム・ヴェンダース!「コンペティション」部門は日本映画が3本選出
まずは国際映画祭の華ともいえる「コンペティション」部門。今年は昨年よりも多い114の国と地域から1942本の応募があり、そのなかから厳正な審査を経て選び抜かれた15作品が上映される。
日本からは、朝井リョウのベストセラー小説を稲垣吾郎と新垣結衣の共演で映画化した『正欲』(11月10日公開)と、小松菜奈と松田龍平が共演する『わたくしどもは。』(2024年公開)、そしてこれが初長編作品となる小辻陽平監督の『曖昧な楽園』(11月18日公開)の3本が選出。いずれもTIFFでワールドプレミア上映を迎える。
ほかにもドイツの異才ファイト・ヘルマー監督が全編セリフなしで描きだした『ゴンドラ』や、5月に急逝したべマ・ツェテン監督の『雪豹』、アレクセイ・ゲルマン・ジュニア監督の『エア』、グー・シャオガン監督の『西湖畔に生きる』。さらにはアゼルバイジャンのヒラル・バイダロフ監督の『鳥たちへの説教』など、TIFFでおなじみの世界の俊英たちの作品がラインナップされている。
「コンペティション」部門の審査委員長を務めるのは、『パリ、テキサス』(84)や『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(99)などで知られる巨匠ヴィム・ヴェンダース監督。ほかにスペインのアルベルト・セラ監督や、ジャ・ジャンクー作品でおなじみのチャオ・タオら国際色豊かな顔ぶれが審査員を務める。