倉悠貴&醍醐虎汰朗&水上恒司、ヤンキー映画『OUT』で刺激的な同世代共演!「続編をやりたい、きっとできる」再会を希望
「またみんなで集まって、ヒーヒー言いたい」(水上)
――同世代だからこそ、それぞれ新境地を開くような役柄で共演をし、お互いの才能に嫉妬したことや刺激を受けたことがあれば教えてください。
倉「あっちゃんも要も漫画のキャラクターらしい役柄ではありますが、2人ともそれを地に足をつけて演じていて、すごいなと思いました。あっちゃんのギャップには、驚かされましたね。細やかでしなやかなアクションをやったかと思えば、ぶっ飛んだ目をしてみたりと、醍醐虎汰朗じゃないとできない芝居だなと思って、嫉妬しました。また僕は、水上くんのように声までを変えてお芝居をしたことはほとんどありません。水上くんは声も身体もどんどん、自分の思う要像に近づけていました。クランクイン前に一緒にトレーニングをしている時も、初めは静かに『おはようございます』という感じだったのに、どんどん『おら!行くぞ!』みたいな感じになっていって(笑)、こうやって役に入り込んでいくタイプなんだなと感心しながら見ていました」
水上「要を演じるうえでは声や身体も変化させましたが、原作ファンの方が見たらきっと『違うな』と感じる部分があると思うんです。でも僕たちは、実写だからこそできることをやればいいんだなと思っていました。そういった意味だと、倉くんが演じた達也からは、“人を愛する”という心根が見えたような気がしていて。達也が千紘を見る目なんて、『コイツ!恋しやがって!』と思わされるものでしたから(笑)!本作が女性や幅広い世代の人が観てもおもしろいと感じられるものになったのは、倉くんが達也をやったからなんじゃないかなと思っています」
倉「おおー!いいこと言うじゃん!」
水上「ちょっとはね(笑)! 醍醐くんに関しては、持っている素質がまったくあっちゃんとは違うのに、あっちゃんとしての説得力があったなと感じています。身体は要のほうが大きいし、強そうに見えるけれど、要はあっちゃんを慕っている。劇中で周りがあっちゃんを立てている様子からも、彼の強さが伝わりますよね。現場で醍醐くんのアクロバティックなアクションを見ていると、自然とみんなあっちゃんを慕う気持ちになっていたように思います」
醍醐「僕は、倉くんはものすごくいい目をするなと思って見ていました。達也が真剣になにかを訴えている時もそうですが、悲しい想いを抱えている時にも、観ているこちらに刺さってくるようなステキな目をしていて。シンプルにうらやましいなと思いました。水上くんは、自分のやるべきことをしっかりと見つけられる人。いろいろと足し算や引き算をしていくなかで、要を演じるにはこのくらいがいいということを発見して、それを一貫してやりきった。要の眉間のシワに、ぜひ注目してほしいんですよ!アクションをしている時でも、そのシワがしっかりと刻まれているので(笑)!僕はアクション中でも表情に意識を向けられていたかなと、思ったりもしました」
――こうしてお話を伺っていてもとても仲が良く、最高のチームワークを育んだことが伝わってきます。このメンバーが同世代にいるのは心強いことでしょうか。
倉「『OUT』の続編をやりたい、きっとできる…と思っているので、またご一緒するはずです(笑)!ほかの作品でもまた会うことになる2人だと思うので、その時にどういう一面を見せてくれるのかすごく楽しみです。今回は異種格闘技のような映画だったので、次のフィールドで会ったら2人がどのような感じになっているのか…。めちゃめちゃ楽しみですね!」
醍醐「こういう作風だったからというのもありますが、やっぱり一緒にいると楽しいんですよ。現場にいると自然と『仲間って大事だ』という気持ちになれたし、2人を頼ることもできるし、無駄な気遣いもしなくていい。自分が好きだと思える現場にいられて、とても幸せでした」
水上「僕は同世代だらけの舞台挨拶というのは、本作で初めて経験しました。いつもはたいてい、年上の俳優さんたちと一緒だったんです。そういった意味でも新鮮でしたし、本作の初号試写を観て、なんだかみんなに会いたくなって。プロとしてはどうなのかという話なんですが、またみんなで集まって、ヒーヒー言いたいなと心から思いました」
倉「僕は今回、達也という役をやらせていただいたからこそ、派生して今後につながっていく役もきっとたくさんあるのではないかと感じています。役者人生としても大きな経験になりましたし、品川監督の姿を間近で見られたこともすごくうれしくて。これからの糧になる作品になったなと思っています」
取材・文/成田おり枝