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すべての作品が1作目と直接つながる!「エクソシスト」シリーズの個性豊かな過去作を一気にチェック

コラム

すべての作品が1作目と直接つながる!「エクソシスト」シリーズの個性豊かな過去作を一気にチェック

原作者自らが監督し、キンダーマン警部を主役とした『エクソシスト3』

意外性のある描写も恐怖を煽る(『エクソシスト3』)
意外性のある描写も恐怖を煽る(『エクソシスト3』)[c]20th Century-Fox-Film Corporation, TM & Copyright/courtesy Everett Collection

そんなジョン・ブアマン監督による『エクソシスト2』の出来に納得していなかった原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティがメガホンを握り、1作目の“正当な”続編として製作したのが1990年の『エクソシスト3』だ。

不気味な雰囲気がたまらない『エクソシスト3』
不気味な雰囲気がたまらない『エクソシスト3』[c]20th Century-Fox-Film Corporation, TM & Copyright/courtesy Everett Collection

1990年、ジョージタウンの川で手に双子座のマークが彫られた死体が発見される。解決したはずの15年前の事件と酷似するこの猟奇的殺人を追うキンダーマン警部(ジョージ・C・スコット)だったが、その後も親友のダイアー神父(エド・フランダース)らが立て続けに殺害されてしまう。

すべての殺人がカラス神父の悪魔祓い事件とつながっていることを突き止めたキンダーマンは、ある日、犯人を名乗る精神病患者のもとを訪問。そこで悪魔との戦いの末に命を落としたはずのカラス神父の姿を目にする。

死んだはずのカラス神父が!(『エクソシスト3』)
死んだはずのカラス神父が!(『エクソシスト3』)[c]20th Century-Fox-Film Corporation, TM & Copyright/courtesy Everett Collection

『エクソシスト3』ではジョージ・C・スコットがキンダーマン警部を演じた
『エクソシスト3』ではジョージ・C・スコットがキンダーマン警部を演じた[c]20th Century-Fox-Film Corporation, TM & Copyright/courtesy Everett Collection

ブラッティお気に入りのキンダーマンにスポットを当てた『3』は、新たな事件を通じて、世の中に絶望しつつも深い愛を持つキンダーマンの人物像を掘り下げていく。狡猾な悪魔に対するキンダーマンは、人間のあるべき姿を描いていると言えるだろう。

また、サイコサスペンスのような不穏な雰囲気や意外性抜群の恐怖描写、カラス神父の死を活かした驚きの展開など、見どころも豊富でファンが多い傑作だ。

若きメリン神父を描いた『エクソシスト ビギニング』&『ドミニオン』

遺跡の発掘で悪魔が目覚めてしまう…(『エクソシスト ビギニング』)
遺跡の発掘で悪魔が目覚めてしまう…(『エクソシスト ビギニング』)[c]Warner Brothers/courtesy Everett Collection

そして2004年の『エクソシスト ビギニング』は、1作目の25年前、若きメリン神父が初めて悪魔と出会い、エクソシズムに傾倒していくきっかけを描いた前日譚だ。


第2次世界大戦末期、ナチスの残虐な行為を目の当たりにし、信仰心を失い世界中を放浪していたメリン(ステラン・スカルスガルド)は、流れ着いたアフリカで遺跡の発掘に加わることに。発掘隊や村の人々と親交を深め心の傷を癒していた矢先、村で自殺や殺人が相次いで発生。発掘によって解き放たれた邪悪な魂を封じ込めるべく、メリンは信仰を取り戻し、悪魔と戦っていく。

メリン神父の若き時代を描く『エクソシスト ビギニング』
メリン神父の若き時代を描く『エクソシスト ビギニング』[c]Warner Brothers/courtesy Everett Collection

『エクソシスト ビギニング』も『ドミニオン』もステラン・スカルスガルドが主演を務める
『エクソシスト ビギニング』も『ドミニオン』もステラン・スカルスガルドが主演を務める[c] Warner Brothers/courtesy Everett Collection

1作目の悪魔祓い中に心臓発作で亡くなったメリンを軸に、彼の信仰の揺らぎから復活までを描く本作。もともとポール・シュレイダーが監督していたが、地味な仕上がりをスタジオが気に入らず、同じ脚本で急遽レニー・ハーリン監督で作り直したいわくつきの1作だ。しかし興行的にパッとしなかったため、結局ポール・シュレイダー版も『ドミニオン』として2005年に公開。これを機に観比べてみてもおもしろいかもしれない。

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