小野友樹の断食アフレコに谷口悟朗監督がツッコミ「僕のおすすめではない!」『BLOODY ESCAPE』ジャパンプレミアで見どころをアピール|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
小野友樹の断食アフレコに谷口悟朗監督がツッコミ「僕のおすすめではない!」『BLOODY ESCAPE』ジャパンプレミアで見どころをアピール

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小野友樹の断食アフレコに谷口悟朗監督がツッコミ「僕のおすすめではない!」『BLOODY ESCAPE』ジャパンプレミアで見どころをアピール

映画『BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-』(2024年1月5日公開)のジャパンプレミアが12月4日、T・ジョイPRINCE品川にて開催され、主人公キラサギ役の小野友樹と谷口悟朗監督が登壇した。

【写真を見る】花束を持ったまま手を振ってとのリクエストに試行錯誤する小野友樹と笑顔で手を振る谷口悟朗監督
【写真を見る】花束を持ったまま手を振ってとのリクエストに試行錯誤する小野友樹と笑顔で手を振る谷口悟朗監督

本作は「コードギアス」シリーズや『ONE PIECE FILM RED』(22)の谷口監督が原案、監督、脚本を手がけるオリジナルアニメ映画。魔改造された「東京」を舞台に繰り広げられる、改造人間、吸血鬼、ヤクザの激しい抗争を描き出す。人体実験によって改造人間となったキサラギを演じた小野は「収録は1年半近く前に終えていて。ついに皆様にお届けできます!」とニッコリ。スタッフに対し、「血反吐を吐く思いでブラッディな時間を過ごしたと思います」とタイトルにかけた労いの言葉を送った。

制作を振り返った谷口監督は「2022年の1月にコンテ作業に入って、声は7月に収録。その後、実作業に入りました」とし、コロナ禍の連携はほぼWEB上だったことを明かし「ポリゴン・ピクチュアズの協力でWEB上でも制作システムを構築できたことに心から感謝しています」としみじみ。声優を集めての収録は叶わなかったが、掛け合いがあるキャストはなるべく一緒に収録できるように心がけたそうで「一緒じゃないとうまくいかない芝居の受け渡しがあります。差配は面倒でしたが、どうにか乗り切りました」と充実感を漂わせた。

「飢えてほしい」のリクエストに断食してアフレコに挑んだ小野友樹
「飢えてほしい」のリクエストに断食してアフレコに挑んだ小野友樹

「キサラギ周りのシーンは、絡みのある方とは一緒に収録できました」と笑顔で報告した小野は「絶対に絡みながらじゃないと出せないところがある作品なので、本当にありがたかったです」と感謝。キャスト発表時のコメントにあった「断食してのアフレコ」の詳細を問われると、「谷口監督からお手紙をいただいて。いままで僕が培ってきた技術的な部分は忘れて、飢えてほしいと言われました。だったら飢えてやろう、という気持ちで選んだ方法が2日間の断食でした」と語った小野に対し谷口監督は「どういう形で飢えるのかは、本人のアプローチ。断食していたことは収録時には聞いてなかったけれど、いい感じで余計な力が入っていない、自然に近い形だったと思います」と演技の印象を伝えていた。

肝心の断食アフレコの効果については「通常のアフレコでは絶対にダメな方法です(笑)」とキッパリ。お腹の音をマイクが拾ってしまうため、普段なら絶対に選ばない方法だったが、監督の狙い通り技術を脱ぎ捨てられたことついでに脂肪も脱ぎ捨てられてよかったとジョークを飛ばし、笑いを誘う場面もあった。

上映前のイベントのため、見どころの解説はネタバレなしでとのリクエストが。「難しい…」と悩んだ末に小野は「ワイヤーアクションです」とおすすめ。アクションにワイヤーアクションを採用した理由について「有線が好きなんです。無線はラクだけど楽しくない。線が繋がっていると、そこからなんらかの色気が出ます」と解説した谷口監督は「CGアニメの技術」を見どころをとし、「アクションはそのなかの(表現の)ひとつ。日本CGアニメーションが次のステージに挑戦していくうえで、必要なステップかもしれません」と自信を覗かせつつ、その凄さがどういう形で届くかは観た人の反応で判断したいとも話した。


原案、脚本、監督を務めた谷口悟朗はキャスト陣の芝居に太鼓判
原案、脚本、監督を務めた谷口悟朗はキャスト陣の芝居に太鼓判

最後の挨拶で小野は「キサラギの過去を知り、ここからどうなっていくのかを愛を持って見届けてほしいです」と呼びかけ、ルナルゥ役の上田麗奈の芝居にも触れ「いままで聞いたことのないところから声が出ているように感じました。独自のアプローチをしているのを隣で見ていたので、ぜひ聞き届けてほしいです」とアピール。谷口監督は「役者それぞれが自分の範疇で答えを出して作り出した芝居を味わってください。効果音、音楽も映画館で一番楽しめるように調整してもらっています。アホな要素も多い作品ですが、ドラマ的なところも入れてあるので、そんなところも楽しんでほしいです」と笑顔で語り、イベントを締めくくった。

取材・文/タナカシノブ

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