もう観た?物語が加速度的に進む「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」の前半戦をまるっと総括!

コラム

もう観た?物語が加速度的に進む「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」の前半戦をまるっと総括!

ウーパナンタを救うことを断念したアクタと、コンビニ店員・柴田のまさかの正体…

アクタとタイムが暮らしていたウーパナンタはジャイロが支配し、危機的な状況に。ところが、先述のとおりアクタにはかつての英雄の影もなく、ウーパナンタに帰ることも守ることも断念。タイムに向かって「夢を見てないで、現実を見ろ。守るべきものを見つけるんだ」と言うと、自分を助けてくれた虹咲のお腹に新しい命が宿っていることを明かす。

アクタはウーパナンタへ帰ることは諦め、現実世界で大切な人だけを守ろうとしていた
アクタはウーパナンタへ帰ることは諦め、現実世界で大切な人だけを守ろうとしていた[c] 2023 Disney

一方、そんなアクタに絶望したタイムは半人前ながら自分の手でウーパナンタを救うべく立ち上がり、現実世界に居心地の悪さや疎外感を覚えていたナギも「タイムといるとなにかが変わる気がする。私にも手伝わせて!」と言って行動をともにするようになる。さらに、柴田の正体が10年近くも前に現実世界に飛ばされ、ウーパナンタを取り戻すために暗躍している伝説の“ドラゴン乗り”=スペースであることが彼の狂おしい過去と共に明かされる。

【写真を見る】話し方や表情が怪しすぎ…異様な雰囲気にクギづけになる、森田剛演じる男の正体とは?
【写真を見る】話し方や表情が怪しすぎ…異様な雰囲気にクギづけになる、森田剛演じる男の正体とは?[c] 2023 Disney

まさに役者が揃った!という感じだが、彼らのそれぞれの願いと想いが交錯するドラマを、実写とアニメで、現実世界の横須賀とアクタが創造した猿島の「アクタ村」、異世界のウーパナンタを舞台に描くこのめくるめく壮大でスリリングな世界観は本作でしか味わえないものだ。

現実世界を支配するため、タイムへの接触を図る柴田ことスペース

アニメで描かれていたタイムやアクタ、スペースが同じビジュアルのまま生身の肉体で躍動する姿にもワクワクさせられる。ナギとタイムがガフィンに乗って空を飛ぶシーンも楽しいし、初めて飲んだラムネのシュワシュワっとした喉越しや自動ドアに驚くタイムもユーモラスで微笑ましい。

けれど、正体を明かしたスペースがタイムに「(ウーパナンタに)戻る方法を知りたいかい?」と不穏な言葉を投げかける第4話の終盤では暗雲が立ち込め、一気に緊張感が走る。地響きとともに、スペースは「オマエは人間たちの心を許しているようだが、それは間違いだ!」と続け、「我々がこの世界を支配する」と宣言。恐ろしい形相でまさに戦いの狼煙を上げる怒涛の展開に!

柴田の正体は伝説のドラゴン乗り、スペースであり、タイムに我々が現実世界を支配すべきと諭す
柴田の正体は伝説のドラゴン乗り、スペースであり、タイムに我々が現実世界を支配すべきと諭す[c] 2023 Disney

猿島と共に宙に浮くアクタの目的とは?

とんでもない決意をするのは彼だけではない。

アクタが「さあ、やるか!」と言うと、猿島が宙に浮かび上がる。はたして、それはなにを意味するのか?しかも、ウーパナンタから、彼らの世界では「理“ことわり”の外」と言われている現実世界の研究者のサイラ(SUMIRE)までやって来て、「あなたがナギね」と、まるで彼女を捜しにきたようなことまで言うから、人々の思惑が絡まり合いますます目が離せなくなる。新たに“現実世界側”となったサイラの目的はいったいなんなのか?

タイムたちに続いて、現実世界の研究者、サイラまでやって来る
タイムたちに続いて、現実世界の研究者、サイラまでやって来る[c] 2023 Disney

ただ、はっきりしているのは、全員が守るべきもののためなら戦うことも辞さない、それぞれの正義で動いているということだ。第4話はそれらが激突することを予感させながら終わり、様々な不安やいくつもの謎が残しながら、第5話への期待を煽る。観る者はなにがなんだかわからないまま、気がつけば「ワンダーハッチ」ワールドに引きずり込まれ、愛と冒険の旅をしているというわけだ。

物語がさらに加速するこれからの展開から目が離せない!
物語がさらに加速するこれからの展開から目が離せない![c] 2023 Disney

はたして、異なる正義がぶつかり合うこの現実世界で、タイムはウーパナンタの危機を救うことができるのか。スペースが口にした「ウーパナンタに戻る方法」とはいったいなんなのか。アクタが作り上げた理想の楽園が意味するものとは。そして、すべての鍵を握るナギの、本人すら知らない秘密とは…?


そのすべてが気になって仕方がない。第4話でアクセルを一気に踏み込む人が多くなるのは間違いないだろう。

文/イソガイマサト

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