「“地獄東京シリーズ”が流行ってほしい」「キサラギ沼にハマってしまうかも」谷口悟朗監督最新作『BLOODY ESCAPE』の魅力を語り合う!
死に方の描き方がリアル!逃走劇を繰り広げる主人公の言葉に思わず納得
阪元は本作の尺も気に入った様子。長尺の映画が増えている最近の映画界にも触れ「長い映画が多い。(尺の数字を見て)絶望することがあります」とグッタリした表情で語る。「本作は97分。盛りすぎずに想像にまかせるという描き方もいい。“盛り”の時代はこれ以上やめて!」と懇願し、この映画のヒットによりちょうどいい尺の映画が増えることに阪元流のコメントで期待を込め、会場は笑い声でいっぱいになった。近しいキャラクターが死んでも止まらずに走り続ける、物語が進むところも良いと声を揃えた3人。アンケートでも、キサラギの「葬式は余裕がある人がする」といったセリフに納得したというコメントもあり、逃走劇を繰り広げている状況でのリアルさを感じる表現だと共感した人が多かったようだ。
死に方にリアルさを感じたという斉藤は、「目を開いたまま静止する。すごく不思議な感覚にとらわれました。アニメーションでこの感覚はとても残酷だなって。目に光がなくなる感じが残酷でした」と話す。また、アニメーションではキャラクターが死んでいる芝居をしているのではないことに触れ、「本当に動かなくなったと言う感じがすごく怖かったです」と語ると、阪元も「アニメでは(実写と違い)ほんまに殺せるから」と大きく頷きながら補足していた。
個性的なキャラクターが勢ぞろい!倉持がハマってしまうキサラギの魅力とは?
壮絶な逃走劇を繰り広げる主人公キサラギと共に脱出を目指す少女ルナルゥ(声:上田麗奈)、ルナルゥの兄クルス(声:斉藤壮馬)、「不滅騎士団」の戦闘員のジャミ(声:内田雄馬)など個性的なキャラクターが登場する本作。好きなキャラクターについて話が及ぶと、倉持は「キサラギがたまらなかったです!」と前のめりに。「誰もが好きになる主人公だと思います」と倉持が断言するように、アンケートでも人気が高かったのはキサラギだった。「最後まで真実を言わないところに+1ポイント。無口なのに聞き上手なのも+1ポイント。つまらない約束と言いながらちゃんと約束を守るところに1ポイント」と、加点方式で魅力を解説。
また「ちょっと不器用な感じもすごくいい」と語る倉持に、斉藤は「時代劇、西部劇の主人公のような感じもかっこいい。トラブルだけ解決して去る、みたいな」と付け加え、楽屋裏でも倉持がキサラギの話しばかりしていたことを暴露。主人公を好きになるタイプでないと話す倉持は、主人公を好きになるのはちょっと恥ずかしいとしながらも、「キサラギが好きになったら沼にハマってしまうかも…」と心配顔を見せる。これに阪元と斉藤が「もうしっかりハマってます」と鋭いツッコミを入れ、笑いを誘う場面もあった。
キサラギに関しては「『RRR』の冒頭を彷彿とさせるシーンなんかもありましたよね。だから感情が乗っかるというか…」と主人公に魅了されるのがわかると理解を示しながらも、一番惹かれたのはララック(声:ゆきのさつき)だという阪元。「まさに”敵の女幹部”で、いいなあと。二重人格で強くて、彼女が辿っていく運命もよかった」としみじみ。斉藤は東京制覇をもくろむ「不滅騎士団」の長、転法輪(声:山寺宏一)がお気に入りのキャラクターだと挙げ、「もはや気持ちよくて好きだった。キサラギと転法輪の殴り合いが愛情表現にも見える。2人の関係性が見えるところがよかった」と惹かれた理由を説明した。また、阪元はルナルゥに思わず感情移入したとし「分かるよ、分かるってなりました」と笑顔。アンケートでもキサラギと転法輪の戦いに触れるコメントが多く見られ、転法論が「ありがとう」と言いながらパンチをするシーンにグッときたという声もあった。