恐怖のどん底へと突き落とされる!注目のホラー『みなに幸あれ』からから本編冒頭4分ノーカット映像が解禁
2021年にスタートした日本で唯一のホラージャンルに絞った一般公募フィルムコンペティション「日本ホラー映画大賞」の初大賞受賞作品『みなに幸あれ』が1月19日(金)に劇場公開される。このたび、得体の知れない恐怖を感じさせる本編冒頭4分ノーカット映像が解禁された。
主演は高い演技力で評価され、本作が初めてのホラー映画出演となる古川琴音。メガホンをとるのは「日本ホラー映画大賞」で同名タイトルの短編映画が大賞を受賞した下津優太だ。本作は商業映画監督デビューにして、早くも世界各国の映画祭で称賛を浴びており、いままでに観たことのない斬新な恐怖の世界を創り上げている。総合プロデュースは、日本ホラー映画界の重鎮、清水崇が務めた。
「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」という、人類の宿痾と言ってもいい根源的なテーマを扱う本作。とある村を舞台に、この世界の特異な成り立ちに疑問を持った古川演じる主人公が行動を起こすも、逆にどんどん追い込まれていく様を描き「この世界にはある法則が存在する。それを知らないと死ぬことになる…」という得体の知れない恐怖と対峙していく。
解禁された映像は、主人公が幼少期、祖父母宅で家族と食卓を囲んだり、祖母から手芸を教わったり、穏やかな時間を過ごした思い出のシーンから幕を開ける。その後、場面は一転し、家族が寝静まる深夜、ふと目が覚めた主人公は、家のどこかから物音がしていることに気づく。暗闇のなか、1人で音のするほうへ向かうと、2階の一番奥の部屋から、この世のものとは思えないほど不気味なうめき声のようなものが聞こえ、その声に恐怖を感じながらも、一歩また一歩その部屋へ近づいていく。なにかに導かれるように視線を送るその先、ドアの隙間から部屋のなかでうごめくなにかを目撃してしまう。その瞬間夢から覚める主人公。果たしてこの恐ろしい悪夢はただの夢なのか、それとも奥底に眠る自らの記憶なのか。刻々と増す不穏さと得体の知れない恐怖のその先を見届けずにはいられない冒頭映像となっている。
本作は、「日本ホラー映画大賞」(主催:KADOKAWA)の大賞受賞作品である短編の「みなに幸あれ」を長編へとスケールアップした作品となる。短編では描かれていなかったバックグラウンドも描いており、観客はより物語に没入し、斬新かつ不穏な世界観に没入できそう。下津監督の卓越した感性による確かな映像表現、独創的なアイデアも随所に見られ、Jホラーの歴史を塗り替えるとも称される本作。公開までの間、この冒頭映像を何度でも楽しんで、続きはぜひ劇場でご覧いただきたい。
文/山崎伸子